2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23531000
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
三時 眞貴子 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90335711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 隆平 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (40422654)
江口 布由子 高知工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (20531619)
土井 貴子 比治山大学短期大学部, その他部局等, 講師 (00413568)
北村 陽子 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (10533151)
森 直人 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (10434515)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 |
Research Abstract |
今年度は分担者6名、連携研究者4名とともに研究会を行う予定にしていたが、予定通り、研究会を開催した。本研究はテーマごとに「児童保護と教育「支援」」、「特別なニーズに対する就学「支援」」、「職業教育「支援」」の三つの部会を設定して研究を行っているが、それぞれのグループの部会長が企画して一回ずつ研究会を行った。各部会で必要な場合にメンバー以外の研究者にも報告をしていただいた(研究協力者)。 今年度は、国や対象の違いを超えて比較検討できるように、年度の当初に共通課題を設定した。一つ目は当該支援と国家との関係性、あるいは国内の多様な教育支援体制における当該支援の位置づけについて整理すること、二つ目は当該支援の仕組みだけではなく構造(支援者、被支援者、媒介者、被支援者の家族など)を明らかにすることであった。この一年、研究会を重ねるうちに次の二つの課題が新たな共通課題として浮かび上がってきた。一つは科学的な知識・学問領域およびテクノロジーが「支援」に及ぼした影響である。本研究のメンバーが研究対象とするのは近代以降のことであり、「支援に値するかどうか」の判断が医療専門職や心理学者などによって「科学的」証明を必要とする状況があったことが明らかとなった。もうひとつはとりわけ戦間期を対象とする研究において、戦争が「支援」自体や被支援者に対するまなざしに与えた影響について検討することである。国によって戦争がもたらした影響は異なるだろうし、戦争がもたらした影響は非常に幅広いと考えられる。「国民」の育成や、戦争障害者の取り扱い、金銭的状況など「戦争」抜きに捉える事の出来ない問題が教育「支援」にも大きく影響を与えていたと考えられる。さらにまた、グループごとに研究会を設定したことから個々のグループごとの共通課題も出てきており、来年度にはグループごとの共通課題を整理することになっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本共同研究の目的は、教育へのアクセスに対する支援、すなわち教育「支援」に付随してみえるこの「排除性」が、実際にはどのように展開されていたのかについて歴史的に探ることである。具体的には支援者、被支援者、彼らをつなぐ媒介者(ソーシャルワーカーや教師)が選別による排除をどのように捉えていたのか、どのようにして選別が行われたのかなど、選別過程や当事者に迫られた選択について比較分析することであった。予定通り、共同で研究会を開催し、上記の目的に沿った個別研究に関する意見交換だけではなく、「研究実績の概要」に記した二つの共通課題について議論・検討することができた。さらに新たな共通課題についても整理してメンバー間の共通理解を図ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度以降も今年度と同様、共同の研究会を開催し、個別報告を通じて共通課題を明らかにしていく手法を取る。また、来年度は日本、イギリス、東欧の教育「支援」研究を行う意義についても議論を行う。 さらに来年度は当該テーマに関する研究を行っている外国人研究者を招へいし、国際セミナーを開催する予定である。その際、比較検討ができるように、当該の研究者が研究している国以外を研究している日本の研究者にも報告していただき、議論していただく。このセミナーで我々が現在検討している共通課題について提示し、全体でこの課題について検討できるよう配慮する。 国際セミナーの報告書を外国語で作成し、発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用予定の研究費が27万円程度ある。これは、研究分担者の中で研究会に参加できない人が出たためである(一度も参加しなかった代表者・分担者はいない)。来年度は日程の調整を今年度以上に注意して行いたいと考えている。 また国際セミナーで招聘予定の方との交渉のために渡米する必要や国際セミナーのシンポジウムの企画立案のために新しく分担者に入っていただく必要が出たため、今年度未使用の研究費はこれらにあてることになる。 来年度も今年度と同様、計画通り、旅費による支出が主となる予定である。また国際セミナーにかかわる費用(外国人研究者招聘、セミナーの受付等の人件費、印刷代など)も当初の計画通り、支出予定である。
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Research Products
(7 results)