2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本の大学拡張・大学開放発展史~地域連携再構築のための基礎的研究~
Project/Area Number |
23531011
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
山本 珠美 香川大学, 生涯学習教育研究センター, 准教授 (60380200)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 大学開放 / 大学拡張 / 公開講座 / 地域交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は【担当部局成立期】および【戦略的実践期】に関する研究に取り組んだ。 【担当部局成立期】については、終戦直後の昭和20年代から元号が平成に変わるまでの大学における公開講座の発展を、文部省調査に基づき概観した。戦後のわが国の大学開放について書かれたものの多くが執筆時点での事例の紹介・検討であり、歴史全体を見通せるような研究はほとんど存在しない。大学開放の中心的存在である公開講座の戦後約40年間にわたる発展過程について、文部省調査のデータを通じて明らかにした(香川大学生涯学習教育研究センター研究報告)。ただし、予算の変遷については一部資料収集が不十分であったため、平成27年度以降への持ち越しとなっている。 【戦略的実践期】については学生の活用について検討した。大学開放における学生の力についてはこれまで3年間の成果で明らかにしてきたことであるが、研究代表者が本学教育学部で担当している授業を振り返り「大学生主体による大学開放実践を行うためにはどうすれば良いか」という試行錯誤の記録をまとめた(香川大学教育実践総合研究)。 また、15年ぶりに実施された香川大学における地域交流の実態調査について、その分析を本学の藤本佳奈・加野芳正とともに行い、本研究の成果を生かし検討を加えた(香川大学教育学部研究報告)。 なお、この4年間における研究成果の一部については、出相泰裕編『大学開放論~センター・オブ・コミュニティ(COC)としての大学~』(大学教育出版、2014年)に収録された他、研究成果全体にについては『日本の大学拡張・大学開放発展史~地域連携再構築のための基礎的研究~研究成果報告書』(Ⅰ、Ⅱの計2冊)としてまとめ、関係各所に配布した。
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