2013 Fiscal Year Annual Research Report
後期中等教育段階の学習成果の評価と認定の方法に関する比較研究
Project/Area Number |
23531016
|
Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
矢野 裕俊 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (80182393)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 敦 大阪市立大学, 大学教育研究センター, 教授 (60335776)
|
Keywords | 学習成果の評価 / 後期中等教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、後期中等教育段階において諸外国とわが国の学校教育で採用されている、課程修了に至る学習成果の評価と認定の方法の実際なりその変化の動向を、文献調査とともに、国内・外国の実地調査を含む調査により明らかにすることであった。まず文献調査により、イギリスやフランス、スウェーデン、韓国、香港、シンガポールなど主要国における学習成果の評価方法を、試験制度を中心に概観し、全体として教育の目標を生徒の学習成果に注目したかたちで設定する試みが活発になっている実態を把握することができた。 また、訪問調査では、韓国、香港、シンガポールを訪問し、生徒の学習成果を社会的に認定するという方法(課程主義)の特徴と意義および問題点を歴史的な推移をも視野に入れて明らかにするとともに、これとは異なって試験制度により学習成果の評価を行うという方法(資格主義)を採用する諸外国での最近の改革動向にも注目し、課程主義的アプローチと資格主義的アプローチに注目した。いずれでも、学習成果の認定において、試験機関が評価に責任を負うものの、1回の試験の結果のみによる評価から、生徒が在籍する学校の評価を信頼することにより、生徒の学習のプロセスをふまえた教師による評価を制度に組み込むという方向が強まっていることが分かった。 本研究の最終年度である平成25年度は、文献研究、国内調査研究、外国調査研究の補足的な実施とともに、それらの成果のまとめに取り組んだが、予定していた学会発表などは未着手の状態にあるので、なるべく早く実施したい。
|
Research Products
(4 results)