2011 Fiscal Year Research-status Report
施設一体型小中一貫校における児童生徒の成長過程と教育実践
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23531041
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
樋口 直宏 筑波大学, 人間系, 准教授 (90287920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 久雄 明治学院大学, 文学部, 准教授 (30330947)
遠藤 宏美 宮崎大学, 教育文化学部, 助教 (30613848)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 小中一貫教育 / 義務教育 / 学校 / 授業 / カリキュラム開発 |
Research Abstract |
本研究では、施設一体型小中一貫校における児童生徒の成長過程について、それを支援する学校側の取り組みとともに明らかにすることを目的とする。そのために、本年度は次の2点を中心に研究を進めた。(1)小中一貫教育の全国的動向 小中一貫教育は、初期の試行的段階から本格的実施へと発展している。施設一体型小中一貫校についても、多くの地域で開校されるとともに、社会教育施設と一体化した小中一貫校づくり等新たな構想も見られる。これらの取り組みについて、現地調査を行いながら全国的動向および特徴を分析した。具体的には、東京都品川区、茨城県つくば市および土浦市、宮崎県日向市、小林市等において教育委員会や学校を訪問して、関係者に対する聞き取り調査および資料収集を行った。また、千葉大学、広島県呉市、茨城県つくば市および宮崎県宮崎市において開催された小中一貫教育に関する研究大会に参加するとともに、シンポジウムにおけるコーディネータ等を務めた。(2)施設一体型小中一貫校における実践の整理および分析 東京都品川区における施設一体型小中一貫校での教育実践について、異学年交流および授業分析を中心に観察および記録を行った。校内における研究授業の助言者や外部評価委員としての活動を通して、小中一貫教育がどのように行われているかを把握し、実践の特徴を分析した。また宮崎県美郷町における施設一体型小中一貫校においても、参与観察を行った。これらに関連して、施設分離・連携型小中一貫校においても、同様の活動を行うとともに、茨城県つくば市において平成24年度より実施が予定されている小中一貫教育の準備に参画して、特に新教科「つくばスタイル科」のカリキュラム開発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していなかった地域も含め、教育委員会および各学校の全面的な協力の下、調査および授業観察等において貴重な資料を得ている。小中一貫教育の評価方法については、さらに検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度実施した、小中一貫教育の全国的動向の調査および施設一体型小中一貫校における実践の整理と分析を今後も継続する。また、新たに開設される施設一体型小中一貫校についても、学校を定期的に訪問および観察しながら、学校づくりにも積極的に参画する。それとともに、児童生徒に対する「自己成長シート」の開発ならびに小中一貫教育の効果検証のためのアンケート調査実施に向けて、準備および予備調査を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は、小中一貫教育の動向調査に関する人件費および謝金を予定していたが、研究代表者および分担者が直接資料収集および分析を行ったため、執行しなかった。また他の費目についても、物品購入や旅費の一部を次年度に変更したために、未使用額が生じた。 これらを含めて、次年度においてはまず先行研究の検討を進めるために、文献を購入する。また、各学校や教育委員会への調査および成果発表のために旅費を使用する。さらに、調査およびアンケート用紙作成のために印刷会社に発注するための費用を計上するとともに、文具等関連する消耗品も購入予定である。
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Research Products
(4 results)