2013 Fiscal Year Research-status Report
「東アジア」的教師像と教員養成実践・政策に関する基礎的調査研究
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23531047
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
岩田 康之 東京学芸大学, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 教授 (40334461)
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Keywords | 教師教育 / 東アジア / 専門職性 / 教育政策 / 教育実習 |
Research Abstract |
前年度までに実施した日本及び東アジア各地域の教員養成政策および教員養成教育の実践に関する資料を整理するとともに、平成25年度においては、①追加の調査(5月韓国、6月香港、9月中国メインランド等)、②研究会の開催及び記録集の編集・発行、③国内外の学会等における研究成果の発表、の三点を主に行った。 ①については、韓国ソウル教育大学校およびソウル市内の小学校における教育実習の参与観察をするとともに、実習の指導体制や評価等に関する資料の収集を行った。また香港特別行政区においては、香港中文大学教育学院および香港教育学院における教育実習担当教員へのヒアリングと並行して、政策文書の収集にあたった。また、9月に成果発表のために訪れた中国吉林省長春市およびシンガポールにおいても、教育実習校の参観及び関連資料の収集を行った。 ②については、11月に香港中文大学教育学院の李軍助教授(Dr. LI Jun)を招いての公開研究会を東京学芸大学において開催し、東アジア(主に中国メインランド、香港、日本)における教育政策と教育文化、それらとの関係で求められる教師の専門職性についての検討を行った。これと併せ、前年度に行ったシンポジウム「教師教育者のあり方を考える」についての記録集の編集・発行を行っている。 ③については、国内の学会(日本教師教育学会第22回大会、9月京都・仏教大学)に加えて、国外の関連学会等(第8回東アジア教員養成国際シンポジウム、9月中国吉林省長春・東北師範大学および SEAMEO RIHED Annual Conference、9月シンガポール国立教育学院)での発表を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育実習等の実践的な科目を中心とした教員養成教育の実践と、その背景をなす教育政策の構造的分析を「東アジア」諸地域との関係で構造的に捉えるという研究目的に関しては概ね達成できたと見込まれる。 しかしながら、平成25年度までに収集を行った教員養成教育の実践やその政策に関する資料の整理に時間を要し、この点を含めての研究成果の最終的なとりまとめには至っていない。資料の翻訳・編集による資料集(報告書)の刊行と、成果発表については次年度に先送りすることとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度までに収集した資料を含めて精査し、①これを翻訳して資料集として刊行すること、および②関連する国内外の学会において成果発表を行うこと、の二点を主に行う。これらと併せ、研究終了後の社会への還元の方策(ウエブサイト上での情報の開示、刊行助成申請等による刊本の刊行等)についても、必要に応じて取り組んでいく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の後半に行った追加調査および公開研究会において、東アジア域内(特に中国・香港)の教師教育政策と実践に関わる重要な課題が明らかになり、これを踏まえた資料の整理及び成果のとりまとめにさらなる時間を要するため。 資料の翻訳・編集および成果発表等に使用する予定。
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Research Products
(4 results)