2013 Fiscal Year Annual Research Report
幼児・児童期の生物多様性保全認識向上のための学社融合カリキュラム開発に関する研究
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23531048
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
降旗 信一 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00452946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝岡 幸彦 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60201886)
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Keywords | 自然体験学習 / 生物多様性 / リジリアンス / ESD / 東日本大震災 / 自然災害 / 社会教育・生涯学習 / 学校と地域の連携 |
Research Abstract |
【研究目的と目標】本研究は、教育の法制改革と振興計画の重要な分野である幼児・児童期の発達課題としての自然体験学習と生物多様性保全認識の向上を、自然科学視点に加えて社会・経済・文化的視点も含めた食育の視点(身体レベルのコミュニケーション能力の回復や農業や食のあり方の見直しの視点)でとらえることにより、持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable development=ESD)としての積極的な学社融合カリキュラム開発の究明を目的とし、(1) 今日的学習課題である生物多様性の保全認識向上を食育の視点(身体レベルのコミュニケーション能力の回復や農業や食のあり方の見直しの視点)をもったカリキュラムを開発する。(2) 各教科指導の中で実施される観点別評価に相当する「環境・生物多様性教育」の評価指標を作成するとともに、学社融合カリキュラムの進め方における課題を明らかにする。(3) SLE研究のこれまでの成果を踏まえて、「環境に働きかける実践力の育成」のための教育方法を開発し、日本の成果を踏まえて世界・特に東アジア各国との共同調査の実施・検討を行うことの3点を個別目標とした。 【研究の概略と成果】2011年の東日本大震災以降の被災地域の復興をめぐる議論の中で、震災以前からこれらの地域の多くが抱えていた過疎、貧困、里山、村落共同体の崩壊といった課題を解決し、自然災害のリスクと向き合いながら、地域がより持続可能に復興していくかが重要な課題となっていることを踏まえ、環境、社会、経済的、心理学的、都市設計など、多様な研究者、行政、NGO、一般市民による地域の回復力としての「リジリアンス」に着目し、Y. エンゲストロームの拡張学習理論など欧米の研究成果を発展させつつ、災害被災地と将来の災害が予想されている地域との相互インタラクティブ学習の可能性を示した。
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