2013 Fiscal Year Annual Research Report
教師バーンアウトを克服する教師・学校プログラムの開発研究
Project/Area Number |
23531059
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
松浦 善満 和歌山大学, 教育学部, 教授 (40243365)
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Keywords | 教師バーンアウト / 北星学園余市高等学校 / 教師の同僚性 / 教師の専門性 / いじめと教師の疲弊 |
Research Abstract |
本研究では日本の教師の疲弊状況が深刻な段階に入ったとの認識に立ち従来からの教師バーンアウト研究を理論面から見直すとともに、有効性のある予防策を提言した。 第1は、教師バーンアウトは数値的にみても深刻であること。病気休職者は平成4年度(1,111人)から平成21年度(5,458人)と17年連続して増加し、平成21年(5,407人)、22年度(5,274人)はやや減少したものの依然として高水準にあることをデータ的に明らかにした。 第2は、本研究では、前回の研究成果であるバーンアウトの2要因(教師の自律性と同僚性の欠如・1997・松浦・八木・大前)を逆仮説として、教師が元気に教育実践に取り組んでいる学校ノミネートした。その結果、海外日本人学校(シンガポール・チャンギ校)における教師と、高校中退者受け入れ校(北海道・北星学園余市高等学校)の教員への聴き取りから、逆仮説を検証した。 第3は、その結果を調査報告書『北星学園余市高等学校調査研究―元気な学校の要件とは何か―』(研究代表:松浦・2013)にまとめた。なお最終年度の成果として、教師の疲弊の背景要因の一つであるいじめ問題への対応に関して実践プログラムを提言した。論文「いじめ自死事件の教訓と提言」(平成25年12月・『月刊高校教育』学事出版)にも提案した。なおそのポイントは以下の4点である。 ①教師の専門性としての自律性と同僚性(autonomy)②教師の専門性としての課題指向性(task orientation) ③生徒指導と教科指導との統合改革(innovation of educational skills)④校長の学校ビジョンとリーダーシップ(Principal's leadership and vision)これらの視点は、いじめ、不登校の比較的多くみられる学校における事例研究にも応用しその有効性を検証した。
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Research Products
(7 results)