2013 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカの研究大学における段階的な若手教育者養成制度に関する総合的研究
Project/Area Number |
23531088
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Research Institution | Japan Professional School of Education |
Principal Investigator |
吉良 直 日本教育大学院大学, 学校教育研究科, 教授 (80327155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 秋男 日本大学, 文理学部, 教授 (50169869)
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Keywords | 若手教育者養成 / ティーチング・アシスタント / 大学教員準備プログラム / ファカルティ・ディベロップメント / アメリカの大学 |
Research Abstract |
最終年となった平成25年度には、学会発表、招待講演、論文発表を中心に、研究成果をまとめて発表することに専念した。 6月初旬に東北大学で開催された大学教育学会第35回大会では、段階的な若手教育者養成制度の第3段階として重要になる将来の大学教員準備(PFF)プログラムが新たに始動したため、これまでのプログラムの成果と課題をまとめ、学生の学習成果を評価する能力の養成に特化したPFFの最新の全米プログラムの概要について発表した。 2月末には、東北大学で開催された大学教員準備プログラムの一環として招待講演を行い、アメリカの研究大学でTA養成制度からPFFに至る大学教員を目指す大学院生のためのプログラムの概要、そして受講生が訪問するカリフォルニア大学バークレー校の養成制度の概要について説明した。その後3月中旬には、カナダのトロント市で開催された比較国際教育学会(CIES)の第58回年次大会で、日米の研究大学における段階的な若手教育者養成制度に関する比較研究の成果を英語で発表した。アメリカの研究大学の方が、将来の大学教員準備のための機能が充実しているため、その現状と課題と日本への示唆を提示した。 3年間の研究成果の中で最も重要な部分となる、TA開発(TAD)と呼ばれる場当たり的なTAの業務遂行に特化した訓練制度が、どのような過程を経てPFF等の大学院生のプロフェッショナル・ディベロップメントへと進化していったかに関しては、『教育総合研究 日本教育大学院大学紀要』の第7号に論文を投稿し、掲載された。研究分担者・北野による『ポストドクター』は東信堂より現在出版準備中である。 アメリカの研究大学では、リーマン・ショック以降の予算削減、アカウンタビリティ重視の認証評価への対応等の様々な理由から、プログラムが修正されてきているので、今後もその動向を把握し、日本への示唆を抽出いくことが課題となる。
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Research Products
(5 results)