2012 Fiscal Year Research-status Report
学校評価・教育品質保障におけるDDDM概念の導入・普及研究
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23531089
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Research Institution | International University of Japan |
Principal Investigator |
豊福 晋平 国際大学, グローバル・コミュニケーション・センター, 准教授 (10308562)
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Keywords | 学校経営 / データ活用 / 情報システム |
Research Abstract |
平成24年度は前年度に引き続き、①DDDM概念を整理するための文献調査②DDDMに関する諸外国の実態調査分析③我が国のDDDMフィージビリティに関する調査分析の3点で検討を進めた。 ①に関しては、昨年度に引き続き主要文献・事例報告・書籍等を収集しており、展開上重要と思われるデータシナリオや教職員向けの意識調査を得ることが出来た。同時に民間企業によるレポートも複数入手したことで、DDDMを駆動するために用いられる校務システム(アプリケーション)の機能や利用状況について把握可能となった。 ②に関して11月韓国・12月の北欧調査(DK/FI/SE)では教育情報化と関連して校務システム(保護者とのコミュニケーション手段も含む)の利用状況をヒアリングし、自治体を単位として導入されたシステムが日常的に利用されていることを確認した。11月のOEC(Open Education Conf)では主にOER(Open Education Resource)に関する情報収集を行った。 ③に関しては、先に述べた米国の教職員向け意識調査を元に、システム利用状況・組織マネジメント意識・データ分析への態度の各領域についての質問票を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献の動向を見る限りでは米国政策としてのDDDMは一段落しており、主要な研究者はすでにこの領域を離れている。NCLB法と各地のシステム導入がセットであった事を考えると、単に技術的手法的課題ではなく、政策と密接な関連があることを認識せざるを得ない。その意味で我が国での展開を目標とするには、概要でも述べた通り、システム利用状況・組織マネジメント意識・データ分析への態度の各領域に注目した、より基礎的データの蓄積と解明が必要であり、当初の計画よりもフォーカスを変えた取り組みが必要と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
①DDDM概念を整理するための文献調査~得られた文献の構造化と整理を進める。特に具体的な展開指針となるデータシナリオに着目し、国内向けにローカライズできないか検討する。 ②DDDMに関する諸外国の実態調査分析~学校レベルでの利用実態に加え、教育行政レベルでの利用に関して文献では得られない知見を複数の国を対象にして得る ③我が国のDDDMフィージビリティに関する調査分析~システム利用状況・組織マネージメント意識・データ分析への態度の領域に注目した比較的大規模なアンケートを実施し、結果の量的な把握を行う(継続)
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H24年度経費出費できなかった金額についてはH25年度と合わせて使用する。内訳は物品費(86,298円)旅費(900,000円~複数回の海外調査を含む)、人件費・謝金(1,570,000円~オンライン・アンケート実施費用・アルバイト人件費を含む)、その他(100,000円~学会発表費用等を含む)である。
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