2011 Fiscal Year Research-status Report
高等教育におけるサービス・ラーニングと国際協力活動の循環的な質向上に関する研究
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23531141
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
藤山 一郎 和歌山大学, 国際教育研究センター, 特任准教授 (70388106)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際協力 / サービス・ラーニング / 高等教育 / 開発教育 / インドネシア |
Research Abstract |
本研究の目的に基づき、以下の2点にわたり研究に着手した。第1は、「サービス・ラーニング(SL)」に関する先行研究である。これまで高等教育におけるSLは国内が主流であったが、国外を対象としたSLの実践および研究も現れるようになってきた。それらを整理すると、以下の2点が指摘できる。第1はSL論の進展により参加者(大学生・大学院生)の学習効果・ベンチマークなどが各機関レベルで整備されつつある。第2は、参加者の学習効果(ラーニング)だけではなく、現地受け入れ側のニーズに対応しようとする姿勢が現れている点である。具体的には、受け入れ側の関係者に対するプログラム担当者による事前調整やプログラム終了後の受け入れ側関係者に対する聞き取り調査等によって「ニーズ(サービス)」と「学習(ラーニング)」の接合がはかられている。同時に、受け入れ側のニーズを把握するにあたっては表層的な段階にとどまっているといえよう。第2として、インドネシアおよびタイにおける予備的調査および事前調整である。次年度以降の現地における実践研究の前段階という位置づけである。インドネシアでは、2つのモデルを設定する。第1は、国際協力を実施する学生団体による社会的インパクトに関するものである。受け入れ側の諸アクターを確認し、次年度において調査を実施することの了解を得た。第2は、次年度に実施予定の国際協力・開発分野におけるSLプログラムである。これについては、国立ガジャマダ大学の機関とプログラムを開発する調整をおこなった。また、タイについては、本務校主催の3週間にわたる都市部・農村部における第1回のフィールド・スタディ・プログラムを担当・引率し、カウンターパートおよび受け入れ側機関・関係者と信頼関係を構築し、次年度において実施するインパクト調査について調整を実施した。なお、タイのプログラムに関しては、本務校の紀要に報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に入り、急遽所属大学の変更が発生したため、研究環境・業務環境の調整により当初予定していた国内調査、成果公表が多少遅れた。しかし、研究の軸となる海外調査では、事前の予備調査および次年度調査の調整を終えているため、今後は予定通りの研究を推進することができる。また、研究成果の公表についても積極的におこなう。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策としては、2年目にあたる今年度については主として以下の3点とする。第1は、国際協力論における援助主体(アクター)の援助行為による社会的インパクト、参加型開発に関する先行研究を実施し、SL論との接合について検討をおこなう。第2は、インドネシアで国際協力活動を実施している学生団体の活動地において、現地ニーズおよび成果に関する聞き取り調査を実施し、社会的インパクトの分析をおこなう。第3は、SL論の観点からタイにおけるサービス・ラーニング活動の事後評価データを収集し、分析をおこなう。以上の結果について、紀要論文等に投稿することとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度に引き続き、インドネシア現地調査・実践研究を2回実施する予定である。使用計画は以下のとおり。海外現地調査経費:約50万円(次年度研究費の3分の2に相当)研究補助業務謝金:約10万円(海外現地調査時の補助)図書資料購入:約15万円消耗品費:約5万円(「次年度使用額」である30円については、消耗品費に組み込む)
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Research Products
(1 results)