2011 Fiscal Year Research-status Report
鑑賞教育指導案の批判的考察と授業モデル(方法論)の構築
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23531151
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
立原 慶一 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10136369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 治志 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (40143044)
虎尾 裕 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (80302256)
降籏 孝 山形大学, 教育文化学部, 教授 (20302284)
長瀬 達也 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30333917)
佐藤 光輝 弘前大学, 教育学部, 准教授 (50333703)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 鑑賞体験の4契機 / 能力育成の効果別類型化 / Webにアップされている指導案 |
Research Abstract |
現時点で取得できる指導案を、鑑賞体験の4契機という観点から、能力育成の効果別に類型化した。それぞれの類型における典型的な題材指導案例を対象として、各契機の有無と能力発揮の様態を究明した。その操作によって、指導案が各類型に分類されるとともに、序列化されるべき根拠が明確にされた。事例ごとに教育的有効性を論評するとともに、各契機が欠落することで析出される、問題点の諸相を明らかにした。 本年度は、研究代表者立原慶一が各教育センターを訪れ、そこに保管されている鑑賞教育指導案をもれなく、調査・収集する予定であった。しかしそれらのサンプル調査したところ、質的に満足のゆくものは見あたらなかった。指導案執筆者にとって自信のあるものは、倉庫になど保管などせず、Webサイトに積極的に掲載している事実が判明した。かくてWebサイトに時間の許す限りアクセスし、全国の中学校や地区教育研究会がホームページにアップしている、指導案をくまなく取得した。 それら指導案を立原が中心となって分析・検討した後、その研究成果についてはそのつどメールで各研究分担者に配信し、意見と質疑を相互にやりとりした。年度末には、仙台市で彼らが一堂に会して、一年間の成果について各専門分野の立場から討議を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
第1、2類型は鑑賞能力が上位と位置づけられるが、それに属する指導案及び、ワークシートの形式(質問項目と配列法)を次の観点から改善した。それは、鑑賞体験を構成する4契機が充足されるべき、という指針である。ひいては修正指導案に基づく教育実践を行った。生徒が授業中に書いた、ワークシートの内容を能力別に類型化し、教育効果の高い指導案と見なされるものを選定した。これは平成24年度における課題であり、相当程度進んでいることが自覚される。
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Strategy for Future Research Activity |
修正指導案に基づく教育実践を附属中学校や協力校で行うことで、教育効果が高いと判定された指導案を蓄積していく。新たな題材を開発するために、全国の美術館における常設展や企画展を積極的に鑑賞する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
鑑賞教育題材の考案・設定するために、数多くの美術館を訪れ作品を鑑賞する。学会並びに研究会で研究成果を発表し、評価を仰ぐ。そのため旅費と論文掲載料に研究費が使われる。
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Research Products
(5 results)