2013 Fiscal Year Research-status Report
国語科学習指導の基本的な知識・技術の具体化・体系化研究
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23531169
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
常木 正則 新潟大学, 人文社会・教育科学系, フェロー (90125724)
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Keywords | 国語科学習指導 / 基本的な学習指導知識・技術 / 基本的な学習力・国語力 / 養成・研修 / 伝達・習得 |
Research Abstract |
小中学校の国語科授業の観察、インタビュー調査、各種国語科学習指導実践資料及び関連文献の分析により国語科学習指導の基本的な知識・技術の集積及びその分類、体系化研究を行った。研究の成果としては、これまでに集積してきている知識・技術以外の新たな知識・技術をほとんど見出すことはできなかったが、しかし分かったことは、これまでに集積している知識・技術がほとんど適用されていないということである。事例をいくつか挙げる。対面できる着席形態を整えての話し合いをさせていない。学習者の話を一番傾聴しているのは指導者である。学習者の話を後ろ向きで聞きながら板書している。板書過程が学習者に見えない板書行動をとっている。板書内容をノートに取らせていない、などである。 本研究によって新たに認識したことがある。国語科学習指導の基本的な知識・技術と基本的な学習力・国語力の学習指導の知識・技術を区別することである。なぜ後者を識別するかというと、学習力・国語力の基本事項が発達段階に応じて身に着けられていない事例があるからである。たとえば、1分間当たりの書写力、読書力である。ある程度の速さで写し取ること、読み取ること、こうした力は基本的な学習力・国語力である。発達段階に応じて確実に身に着けさせなければならない力である。そのための学習指導の基本的な知識・技術としてどのようなものがあるのかを明確にする必要がある。 今後の研究では、両者の識別を念頭に置いて、学習指導の基本的な知識・技術の具体化・体系化に取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に引き続き小中学校の国語科授業の観察、インタビュー調査、各種国語科学習指導実践資料及び関連文献の分析により国語科学習指導の基本的な知識・技術の集積及びその分類、体系化研究を行ってきた。これまでに集積してきた知識・技術以外の新たな知識・技術はほとんど得られなかった。しかし、これまでに集積している知識・技術がほとんど適用されていないこと、また、基本的な学習力・国語力が身についていない事例が多くみられたことから、これまでに集積してきた知識・技術の内からより基本的なものを精選し、その具体化・体系化を図る見通しが得られたことから、上記の区分の評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに集積してきた国語科学習指導の基本的な知識・技術を、国語科学習指導の基本的な知識・技術と基本的な学習力・国語力の学習指導の知識・技術とに区分し、それぞれの知識・技術のより基本的なものを精選し具体的に説明した冊子を作製する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初、授業観察調査、インタビュー調査、実践資料・文献の分析よって得られた研究成果をまとめて冊子作製をする予定であったが、分析・考察に時間がかかり冊子作製ができなかったことによる。 研究成果をまとめた冊子作製費と関係方面に送付する運搬費として使用する。また、研究会・学会参加旅費及び実践者・先達・指導主事・研究者との研究交流を行うための旅費と謝金に使用する。
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