2012 Fiscal Year Research-status Report
アメリカ合衆国の科学技術教育における技術および工学の教育内容の研究
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23531210
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
角 和博 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (80145177)
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Keywords | アメリカ合衆国 / 技術科教育 / 工学教育 / カリキュラム / 科学技術教育 |
Research Abstract |
本研究では、わが国の技術科教育の充実をはかることを目的として、アメリカ合衆国の全国標準のスタンダードカリキュラムおよび各州ごとのカリキュラムの教育内容および教育方法について調査および研究を行うことである。アメリカ合衆国の国際技術教育協会(ITEA)は、2000年に技術リテラシーのスタンダードを出版し、2002年に学校教育用カリキュラムの作成、2003年度には教員養成カリキュラムの整備などを進め、その後さまざまな教育実践を経て、全米に普及しつつある。 アメリカ合衆国では州ごとの教育制度が確立している。このためアメリカ合衆国内の教員養成系学科で技術科教育法を担当する大学教員との共同研究プロジェクトで、中学校や高等学校の授業に参加した。またアメリカ合衆国内の技術教育に関する会議で研究発表を行い、具体的な教科内容や方法について議論を深めて、わが国の技術科教育のあり方についての知見または示唆を得ている。 このようにアメリカ合衆国における技術科教育カリキュラムについて、カリキュラム開発と教育実践の現場に参加することにより、それらが形成される実践的過程を実地に調査を行っている。我が国の中学校における技術教育の課題のひとつは、教科内容の体系性にある。このため本研究を通して、我が国の技術立国の基礎を支えている工学を義務教育段階から連続して学習内容として見直し、技術または工学の基礎となるような内容を中学校の技術科として位置づけるような技術科教育カリキュラム開発の資料を提供したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1昨年度に続き,昨年度1年間検討を続けてきた本研究のテーマである中学校技術科の教科内容に関する内容の論文が、今年3月日本産業技術教育学会の査読付き論文として掲載された。また昨年度日本産業技術教育学会全国大会(2012年9月),日本産業技術教育学会九州支部大会(2012年10月),日本産業技術教育学会情報部会(2013年3月)で口頭発表した。 昨年11月にアメリカ合衆国のミシシッピー技術教師教育学会(MVC)と南技術教育学会STECに参加した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のテーマは、アメリカ合衆国の科学技術教育における技術および工学の教育内容の研究であるが、最終目標は、アメリカ合衆国の技術教育の調査結果をもとに我が国の技術科教育の内容を検討することにある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究の目標が達成できるように、アメリカ合衆国への渡航費に当てる。また国内においても議論が重要であることから、研究打ち合わせのための国内旅費に当てる。
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Research Products
(4 results)