2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23531221
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
坂口 京子 静岡大学, 教育学部, 准教授 (60440591)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 言語力 / カリキュラム / 教育課程 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は、第一に、戦後初期に展開された先行実践を言語力の体系・育成という観点から整理・分析すること、第二に小学校・中学校の授業を言語力育成の観点から実態調査することである。ここでいう先行実践とは、当時作成されたカリキュラム・プラン、教育課程基底案とともに、生活綴り方実践および検定教科書(国語科・社会科)である。 研究の具体的内容として、歴史史料を分析・考察し、その知見から、思考力、知的能力、方法知との関連を図った言語力の体系を構想する。その際、①全教育活動(全教科、総合的な学習の時間、特別活動)において育成すべき言語力と、②国語科独自で育成すべき言語力について検討し、両者の関連と共通点、差異について明らかにする。以上と並行して、現在行われている小学校、中学校の授業を言語力育成の観点から実態調査する。その特徴と課題を歴史的検証に照らして考察し、言語力育成のスタンダードとなる学習方法、実践事例を具体的に提案する。 平成26年度は、柳田国男監修国語科・社会科教科書に見る「選択する・再出する」ことの行為化を観点として、現在行われている授業実践を分析・検討した。その結果、第八次学習指導要領が求める言語力育成にあたっては、特に国語科において「選択する・再出すること」の行為化を支援することが重要であることが明らかになった。思考力、知的能力、方法知の育成を図る上では選択する・再出する行為そのものとその過程をこそ重視すべきであり、カリキュラムにおいて螺旋的に配置することにも留意しなければならない。
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Research Products
(5 results)