2014 Fiscal Year Annual Research Report
米国社会科における多文化認識及びグローバル認識の統合と市民性育成に関する研究
Project/Area Number |
23531224
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森田 真樹 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (60340486)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | シティズンシップ教育 / 多文化教育 / グローバル教育 / 社会科教育 / 米国の教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、米国の社会科カリキュラム(教科書を含む)を事例的に分析することを通して、マルティカルチャル・シティズンシップとグローバル・シティズンシップを並行して育成するカリキュラムのあり方を、原理的、実践的に解明することを目的として、4年間の研究に取り組んだ。 最終年度として、過年度に諸事情により実施できなかった現地調査を行うことができ、シティズンシップ教育や社会科教育の最新の文献等の収集を行うことができた。これまでに収集した文献や教科書、カリキュラム等の継続的な分析を行い、研究課題であるマルティカルチャル・シティズンシップとグローバル・シティズンシップを並行して育成するカリキュラムのあり方を検討してきたが、その成果については、学会報告や論文として投稿するよう、準備を進めている。 本年度、および、4年間の研究で、およそ予定していた研究は行うことができたが、州のカリキュラムレベルでは、スタンダードか以降、記述が曖昧となっている面があり、教科書レベルでは、体系的な資料収集が困難な面があって、小中高という学年進行による認識形成に関しての分析は、資料の限界から、分析の精度という面で若干の課題が残ったが、その点については、今後の研究の中でさらに継続的に検討していきたいと考えている。 また、本研究の遂行に関係するため、日本の初期の国際理解教育論にも目を配り検討し、さらに、指導者の養成という点については、日本のグローバル人材育成論などにも着目して検討するとともに、本研究の成果の日本の教員養成への援用を考えるには、日本の教員養成制度自体の検討も必要であったため、近年の日本の教員養成改革議論をも整理し、その中で、グローバル教育を遂行できる教員をどう育てるのかという点についても検討を進めた。
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