2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23531283
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
榊原 洋一 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (10143463)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 暁 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80178730)
長谷川 武弘 お茶の水女子大学, 人間発達教育研究センター, 講師 (90401603)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 発達障害 / 特別支援教育 / 問題行動 / 教室 / 対応策 |
Research Abstract |
本研究は、アメリカすでに先行的に行われている、教室内での問題行動への実践記録を多数収集し、特別支援学校や学級だけでなく、普通教室での問題行動への教師の対応に役立つ情報のリソースを作成することである。 まず、詳細な研究計画を策定し、研究協力者から寄せられる教室での問題行動への対応策の選定作業を担う運営委員を選出し、運営委員会(3回)を開催した。運営委員会では、研究協力者のリクルートの方針、投稿された対策案の取り扱い、研究成果の公表方法などについて基本的方針を決定した。 次に運営委員会で決定された方針にのっとり、研究協力者からの対応策を投稿してもらうとともに、広く本研究を周知する手段となるホームページを研究代表者の研究室内に設置したサーバー上に開設した。ホームページには、アメリカのPRIMの中から選んだ代表的問題とその対応策の抄訳を掲示するとともに、研究協力者がオンラインで投稿できるサイトを設置した。 研究協力者を広くリクルートすることは本研究を遂行する上で最も重要なポイントである。そのために、チラシ配布、障害児教育関連雑誌への広告と、関連学会(特殊教育学会)でのポスターの展示を行った。また、開設したHP上でも研究協力者のリクルートを開始した。 初年度末時点で全国から約100人の研究協力者が集まり、徐々に問題行動への対応策が集まりつつある。多数の対応事例を投稿していただくために、研究協力者には発達障害に関する資料や情報を送り、個人の経験をできるだけ出しやすい環境を整備した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国版PRIMでは約200の教室内でよく見られる問題行動、学習困難の典型例が示され、それぞれに平均約50通りの対応策が示されている。本研究では、目標として100種類の代表的問題行動にそれぞれ20~50通りの対応策を考えている。 今年度の達成目標は、(1)たたき台となるアメリカのPRIの翻訳 (2)研究協力者のリクルート (3)投稿された対応策を選択、検討、改定する作業と本研究の基本的方針を決定する運営委員の選定 (4)本研究の宣伝と、投稿された対応策を掲示するホームページの開設 であった。これらの目標はすべて達成されたが、研究協力者は予定の約50%程度にとどまっており、対応策の投稿数まだ十分ではない。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究協力者の増員と、それぞれの研究協力者からの教室での問題行動への対応策の投稿を促進することが、本研究の目的達成の鍵である。すでに登録いただいた研究協力者への協力要請の強化と、新たな研究協力者のリクルートをさらに進める予定である。前者については、発達障害に関する資料の研究協力者への送付、後者については学会、雑誌等での研究協力者の募集を行って行く。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費の主な使用目途は以下のようになる。(1)研究協力者への参考資料の印刷、郵送費(2)新たな研究協力者を募集するための、チラシ印刷、雑誌広告費(3)運営委員会開催費(4)学会参加費
|