2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23531283
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
榊原 洋一 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (10143463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 暁 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80178730)
長谷川 武弘 お茶の水女子大学, 人間発達教育研究センター, 特任講師 (90401603)
安治 陽子 お茶の水女子大学, 人間発達教育研究センター, 特任講師 (70700277)
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Keywords | 発達障害 / 不適切行動 / 特別支援 / 教育現場 / 対応事例 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アメリカですでに刊行されている、発達障害児や定型発達児の教室や園での、不適切行動に対する多数の対応策集である、PRIM(Pre-Referral Intervention Manual)の日本版を作成することであった。PRIMには教室などでよく見られる不適切行動や、学業上の困難例が約200例しめされ、平均してひとつの不適切行動(整理ができない、宿題をやってこない、集団に入れないなど)に対して50通りの簡潔に記載された対応方法(数行)が提示され、総計約10000例が集積されている。わが国ではこれまでに例を見ないユニークな事例集であり、教育現場での有用性が期待できる。 実際の教育現場で行われ有効であった対応例をいかに多数集めるかという課題を克服するために、インターネット、学会、講演会等を通じて、対応事例収集への協力者を募集した。 3年間で約400人の小・中・高等学校教師、幼稚園教師、保育士、特別支援学級教師、市町村教育センター指導主事・NPO法人の子育て支援センター職員、臨床心理士などから事例が寄せられ、最終年度前半までに3206例の事例が収集できた。 収集された事例は、大学教員、教師、臨床心理士などから構成されるパネルで、逐一検討し、できるだけ文言の修正は行わないものの、内容的に児童生徒にストレスを与える対応策や汎用性の少ない特殊事例、重複事例などを除き、約2700の対応策を約100のカテゴリーに分類したマニュアルにまとめることができた。 幸い教師などから高い評価を受けることができ、近日中に一般書として刊行することが決定された。本研究の成果が、多くの教室で使用されることが期待できる。
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Research Products
(4 results)