2013 Fiscal Year Annual Research Report
専門NPOによる自閉症児への機能的支援に関する研究
Project/Area Number |
23531304
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
衛藤 裕司 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (00284779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
肥後 祥治 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (90251008)
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Keywords | 自閉症 / NPO / IEP / 教育課程 / 外部専門家 |
Research Abstract |
本研究では,平成25年度,米国のNPO等のサービスを利用する自閉症の保護者・学校等を訪問し,「外部専門機関によるサービスの利用実態」を特に,教育課程の面から調査した。その結果,①中学校段階からIEPにおいてNPO等の特別なサービスを利用する場合,それは基本的に高等学校段階まで継続されること,②高等学校まで継続された場合,高校卒業(graduation)資格は得られず,高校修了(certify)認定となること,③高校修了(certify)の場合,大学への進学が原則,制限されること,④その代わり,教育課程の適切な改変(modify)が保障されること,⑤結果として,小学校→中学校→高校と進学するに連れ,NPO等のサービス利用は,Leraning Center利用等に特化していくこと(Learning Center利用は,Regular Educationの一部と見なされる),等が明らかされた。 日本の特別支援学校高等部を卒業した場合,高等学校卒業と「同等」の資格が与えられるが,このことがNPO等の利用の継続と大きく関係していると考えられる。米国等における機能的支援は,通常教育の教育課程の柔軟性及び得られる資格との関係の中で,利用がするサービスの種類・内容・期間が焦点化されてくる。これまで,IEPを中心に調査研究を行ってきたが,今後,高等教育段階の通常教育の柔軟性という視点から,研究を深めていく必要がある。 なお,本研究の成果は,第51回日本特殊教育学会の他,IASSID等の国際学会で発表され,さらにホームページ公開用の30P相当のファイルが作成されている。
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Research Products
(10 results)