2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺田 至 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 准教授 (70180081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 聡一 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (20224016)
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Keywords | リトルウッド・リチャードソン盤 / ヤング図形 / 組合せ論 / 全単射 / ロビンソン・シェンステッド対応 / 旗多様体 / ハイブ / 国際研究者交流(イギリス・ポルトガル) |
Research Abstract |
O. Azenhas氏及びR. King氏と共著としてまとめつつある, Littlewood-Richardson係数の対称性を証明する全単射の対合性を組合せ論的に証明する論文は, 私がYoung盤を用いて行った証明の部分, King氏がhiveを用いた証明を書いた部分ともに一応書き終わった. Young盤の部分は, 自己による校正, 修正を経て一応の完成を見, 著者間でのレビュー中の状態にある. 昨年11月のKing氏の招聘により, この部分はかなり進んだ. その後本年3月のAzenhas氏との相談に向けたラストスパート(集会参加中を含む)を経て, 現在いくつかの小さな修正を残すのみの状態である. hiveの部分も本年3月にKing氏による一応の草稿ができて著者間のレビュー中であり, Young盤による証明はできていることでもあるので大綱に誤りはないと思われるが, レビューになってから論理の不十分な部分が見つかってその直観をなるべく保存した形での精密化を工夫したりしている. 残りの部分にも直観的な点が残っている可能性があるので, 詳細に検討する必要がある.この仕事は, Azenhas氏が定義した全単射の対合性のもとの文献(未出版)では, 多くの重要なアイディアが与えられ, 重要な考察が行われているにもかからわず, 証明が一般の形で与えられていないのを完成して出版し, 引用も可能にするのが目的の1つである.そのためアイディアが合っているだけでは意味がないので, 細部も重要である. Young盤の部分とhiveの部分を分けて出版してはという話も出たが, 相互にアイディアが影響しあってできたものなので, やはり一体として出版することになった. なお, hiveによる定式化の利点の一つは連続化が想像できることであるが, 対合性の証明についても連続化の見通しが急速に得られた.
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