2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540013
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
島倉 裕樹 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (90399791)
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Keywords | 代数学 / 頂点作用素代数 / 格子 / 自己同型群 / 軌道体構成法 / 正則頂点作用素代数 / アフィンリー代数 / 枠付頂点作用素代数 |
Research Abstract |
本研究の目的は中心電荷 24 の正則頂点作用素代数の構成と分類を Schellekens によるリー代数のリストを基に行う事である。 本年度は格子の位数 3 の自己同型に付随する軌道体構成法を格子頂点作用素代数に適用し、中心電荷 24 の正則頂点作用素代数を構成する研究を筑波大学の佐垣氏と共同で行った。その結果、新たに 2個の構成に成功した。これら結果は論文「Application of a $\mathbb{Z}_{3}$-orbifold construction to the lattice vertex operator algebras associated to Niemeier lattices」にまとめられ、Trans. Amer. Math. Soc. に採択が決定している。 研究期間全体を通じて得られた成果をまとめる。まず、枠付として 7 個, 軌道体構成法によって 2 個の合計 9 個の中心電荷 24 の正則頂点作用素代数を構成した。他の研究者によって同時期に計11個が構成されたことと合わせて、合計で新たに 20 個が構成された。既知の 39 個を含めると, 59 個の存在が確定し, 71 個の構成まで大きく前進をした。さらに、枠付の仮定の下で、中心電荷 24 の正則頂点作用素代数の分類を行い、丁度 56 個存在することが証明できた。これは分類問題の解決に向けた最初の一歩となる。これら成果に加えて、格子に付随する頂点作用素代数のイジング元の分類、階数 32 のBarnes-Wall 格子に付随する正則頂点作用素代数の自己同型群の決定などの成果を出すことができ、特に頂点作用素代数の自己同型に関する理解が深まった。
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