2012 Fiscal Year Research-status Report
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23540065
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 佳三 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00113639)
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Keywords | 接触変換 / 単純階別リー環 / パラボリック幾何学 |
Research Abstract |
この研究の目的は、大きく分けて2つから成る。1つは、微分式系の概念を通して、微分方程式系を幾何学的(接触幾何学的)に研究することであり、もう1つは、パラボリック幾何学(すなわち、単純階別リー環に付随する幾何構造)の研究であり、その前者との融合の様子を調べることにある。 今年度は、まず、佐藤肇氏との共著論文「Lie tensor product manifolds」を完成させ、深さ2である古典型単純階別リー環に対して、その階別構造の負のパートが与える標準微分式系を具体的に記述した。これは、深さ2である古典型単純階別リー環が定めるパラボリック幾何学のモデル空間のlocalな記述を与えるものとなっている。さらに、二階の接触幾何学における Second Reduction Theorem の定式化を行ない、それを Contact Geometry of Second Order II なる題目のもとで論文としてまとめる準備を行った。この簡約化定理は、E. Cartan の2ないし3独立変数の Involutive な2階1未知関数偏微分方程式系に対する研究を包括するものであり、多独立変数の2階1未知関数偏微分方程式系の表象(シンボル)がどのような性質を持てば、2段階の「簡約化」が可能となるかを明らかにした。これによって、対象となる偏微分方程式系に、多変数のモンジュ特性系が存在するための十分条件を与えている。さらにまた、この簡約化定理を用いて、その接触同値問題が、パラボリック幾何学に還元される2階1未知関数偏微分方程式系のクラスの具体例の構成法をいくつか与えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Second reduction Theorem の定式化が研究目的の前半と後半を結ぶキーとなるテーマであるので、それが完成したことにより、計画はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度には、2階偏微分方程式系の接触幾何学における2段階reductionの過程に現れるPD多様体、IG多様体の概念をさらに整備する。それによって、パラボリック幾何学との関連を、より明確に記述したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
経費の節減の結果生じた使用残について、海外研究者との打合せ旅費の一部に使用する。
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Research Products
(3 results)