2013 Fiscal Year Annual Research Report
ストリング絡み目のCnコボルダント分類に関する研究
Project/Area Number |
23540074
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
安原 晃 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60256625)
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Keywords | ストリング絡み目 / ミルナー不変量 / Cn-move / コボルダント |
Research Abstract |
2成分のストリング絡み目のCn-コボルダント分類が本研究の目的であり,分類を与える手段としてミルナー不変量が強力な道具でなるということから,昨年度までは,次の予想[予想:各成分が自明なストリング絡み目がCn-コボルダント同値である為の必要十分条件は,長さn+1以下のミルナー不変量が一致することである.]を解くという形で研究を進めてきた.昨年度の研究実施報告書に記述した通り,昨年度の研究過程で,解決するべき重要な問題[問題:2成分のストリング絡み目のCn-コボルダント類からなる群(Cn-コボルダント群)が可換になる為の必要十分条件を求めよ.]が新たに生じた.今年度は,この問題に取り組み,その解決に成功した.具体的には以下の結果を得た. [定理]2成分のストリング絡み目のCn-コボルダント群が可換であるための必要十分条件はnが8以下である事である. この定理は,Habiro氏のクラスパー理論とコンピュータによる計算結果をあわせる事により得られた.また,この定理の系として次の結果も得られる. [系] nが8以下のとき,2成分のストリング絡み目がCn-コボルダントである為の必要十分条件は,位数7以下の有限型コボルディズム不変量が一致する事である.更に,一般の成分数に関しても以下の事がわかった. [命題]成分数が3以上のストリング絡み目のCn-コボルダント群が可換であるための必要十分条件はnが2以下である事である.
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Research Products
(6 results)