2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540084
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 範彦 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80166090)
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Keywords | ホモトピー論 / A_1-ホモトピー論 / F_1-スキーム / 導来代数幾何 |
Research Abstract |
AeXivにアップしていたF_1-スキームの基礎的研究の初等整数論の論文を、Journal of Number Theory に投稿していたが、レフリーの数回にわたる改定要求を経て、monoid的な(F_1-的な)見方が前面に出るように大幅に書き換えることが出来、Journal of Number Theory, Volume 133, Issue 8, August 2013, Pages 2635-2647に掲載された。 A_1-ホモトピー論に関しては基本的だが難解な、Morel-Voevodsky が200年に発表したIHES 論文のサーベイ論文を、20ページのページ制限の下、RIMS Kokyuroku Bessatsu に投稿していた。しかしながら、Morel-Voevodskyの簡潔な説明をそのまま引用した K-theory representability のある主張に対して、レフリーからは、信じ難いので正しければ詳細な証明を与えよとの要求があった。 この真摯な要求に従うため、このサーベイ論文を現代的な観点から45ページの、Morel-Voevodsky IHES論文をの初学者にとっては大変役に立つと思われるものに書き直した。この過程で、"delooped +=S 定理" 等の、新しい知見を見出すことも出来た。 南が唱道する Newe Doomsday Conjecture に関しては、その モチビックホモトピー(A_1-ホモトピー) 論版も定式化することが出来ることに以前から気づいていた。 ところが、通常の古典的ホモトピー論における New Doomsday Conjecture が正しければ、かなり一般の場合に、この Newe Doomsday Conjecture に関しては、その モチビックホモトピー(A_1-ホモトピー) 論版も正しいことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書の「研究の目的」においては、F_1-スキームのなす圏においては、通常のスキームの圏の場合と同様に、導来代数幾何やA_1-ホモトピー論を構築することを目標に掲げた。 平成24年度の研究においてはまだそこまでたどり着いていない。これには、この目標の明らかな重要度の背後に潜む困難が、大きく影響していると思われる。 しかしながら、投稿した論文のレフリーとの厳しいやり取りを通して、F_1-スキームの初等的な部分における知見と、A_1-ホモトピー論の基礎における知見を、得ることが出来た。また、導来代数幾何の方面では、東大で開催された導来代数幾何の観点からの位相的保型形式の研究集会 SDGA2012 に講演・参加して、導来代数幾何の知見を豊かにすることが出来た。 このように、平成24年度の研究は交付申請書の「研究の目的」に掲げた目標は達成できてないが、それを達成するための、実りある基礎固めとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
A_1-ホモトピー論に関しては、様々な状況でNisnevich位相の代わりにより扱い易いEtale位相で議論することが可能になるので、Etale位相の性質についてもっと理解を深めたい。そしてそのフィードバックをA_1-ホモトピー論のより深い理解にキャッシュバックすることを目指す。 導来代数幾何に関しては、その最も知られている応用の一つである Lurie 氏の位相的保型形式の構成においても間接的に用いられる、Gross-Hopkins-Miller の古典的構成について、導来代数幾何見地から今一度眺め直しててみたい。 F_1-スキームに関しては、Bost-Connes のRiemannゼータの分配関数としての解釈と、ABC予想に関する望月新一氏の理論の基本的な考え方を理解したい。 以上のようにして各方向からの理解を深め、交付申請書に記載した「研究の目的」達成を目指して行きたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
数学・数理物理の書籍購入と、国内外の、ホモトピー論、数論幾何学、整数論、F_1-スキーム等の研究集会への出張を中心に、研究費を使用したい。 また、状況によっては、ビデオカメラや、コンピューターソフトが必要となり、これらの購入のために研究費を使用するかもしれない。
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Research Products
(8 results)