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2011 Fiscal Year Research-status Report

非安定高位コホモロジー作用素によるホップ空間の研究

Research Project

Project/Area Number 23540093
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

逸見 豊  高知大学, 自然科学系, 教授 (70181477)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河本 裕介  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 総合教育学群, 准教授 (10531759)
森杉 馨  和歌山大学, 教育学部, 特任教授 (00031807)
山口 俊博  高知大学, 教育研究部自然科学系, 准教授 (90346700)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords非安定高位コホモロジー作用素 / ホップ空間 / 高位ホモトピー結合性 / Long Toda積
Research Abstract

研究実施計画の役割分担に従って,下記の研究成果を得た.1. 次元が奇数2n+1である球面のホモトピー群のp成分は2n+2i(p-1)-1次元(n<i<p)が非自明になることが知られている.これは,非安定なホモトピー群であり,安定化すると消えてしまう.これらの生成元はn=1,すなわち3次元球面に対しては,戸田のアルファ元の合成で得られることが戸田により示されているが,球面の次元が高くなると,Toda積,あるいは高位のToda積により与えられることは,我々の研究で分かっている.そこで我々は,これらの生成元をdetectする高位コホモロジー作用素を調べた.3次元球面に対しては,これまでホップ空間の高位ホモトピー結合性を調べる際に重要であった2位作用素になることが分かり,さらに高次元の球面でも同様のことが成り立つのではないかと考え,研究を続けている.2. 河本は,cyclohedron を multiplihedron により組合せ的に分割することにより,A_n-写像に対する高位ホモトピー可換性の構造を定義した.また高位ホモトピー可換性の構造がFarjoun のホモトピー局所化により保存されることを示し,結果をPostnikov系列などに対し適応した.3. 山口は,Sullivanのモデルを用いて,単連結な空間に対し,「ほとんど自由な」トーラス作用達のなす有限集合とこれを0-cellsとするCW複体を定義した.これは「ほとんど自由な」トーラス作用達とそれらの間の関係の多様性を表現しており,有理ホモトピー論における組み合わせ的アプローチの1つである.また,Sullivanのモデルを用いて「ほとんど自由な」トーラス作用達の有理自己同値写像なす有限集合の包含関係によるHesse図の例を描いた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度の研究予定は,1. A_n空間の間の写像で,A_{n-1}写像でないものに対し,A_n不変量を定義すること,2. 非安定ホモトピー論におけるLong Toda積の定義をすること,および 3. これまで研究に用いられてきた非安定高位作用素の整理と分析,の3点であった.このなかで,2および3はある程度の進展はしているが,1が遅れ気味である.具体的には,不変量の定義はできたが,実際に非安定高位コホモロジー作用素の研究に適応できるまでに至っていない.予想以上の細かい議論が必要になり,時間がかかっているというのが最大の理由である.

Strategy for Future Research Activity

当初の予定である,高位ホモトピー結合性を有するホップ空間の分類には,A_n空間の間の写像で,A_{n-1}写像でないものに対してのA_n不変量を用いる必要があるが,今のところ進展状況が不十分であるため,今年度は昨年度与えた不変量の基礎理論の整理を最優先して行う.その後に予定していた分類問題にかかる.一方,新たに非安定Long Toda積を用いた階数が小さなmod p有限ホップ空間の構造を調べる.さらに,これまで研究に用いられてきた非安定高位作用素の整理と分析を引き続き行っていく.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

初年度配分の研究費を繰り越した主な理由は,全額の配分があったのが秋以降であったため,年度の初めは使用を控えたことと,初年度の配分額が全研究費のほぼ半分であり,2年目以降の配分額を多少確保する必要が生じたためである.平成24年度請求の研究費と合わせた使用計画は次のようになる.主な使用予定はは旅費である.本研究は他大学から分担者として2名参加しており,積極的にお互いの大学に出向き,研究結果に関する討論および打ち合わせをする必要がある.また,本研究はホモトピー論以外の分野との関連も密接であるため,他の分野の専門家との討論や,他の分野の研究集会などに出席し,意見の交換や情報の収集を行うことが重要になる.さらに,国内外における研究や研究集会の情報収集のための講義録等を購入する.また,必要に応じてコンピュータを用いた解析のためのソフトウェアを購入する.

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Higher homotopy commutativity and the resultohedra2011

    • Author(s)
      Y. Hemmi and Y. Kawamoto
    • Journal Title

      J. Math. Soc. Japan

      Volume: 63巻 Pages: 443-471

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] A Hasse diagram for rational toral ranks2011

    • Author(s)
      T. Yamaguchi
    • Journal Title

      Bull. Belg. Math. Soc. Simon Stevin

      Volume: 18巻 Pages: 493-508

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Examples of a Hasse diagram of free circle actions in rational homotopy2011

    • Author(s)
      T. Yamaguchi
    • Journal Title

      JP Journal of Geometry and Topology

      Volume: 11巻 Pages: 181-191

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 写像の高位ホモトピー可換性について2012

    • Author(s)
      河本裕介
    • Organizer
      福岡ホモトピー論セミナー
    • Place of Presentation
      福岡大学(福岡県)
    • Year and Date
      2012年1月7日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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