2014 Fiscal Year Annual Research Report
シンプレクティックトポロジー的手法と代数幾何的手法による4次元多様体の研究
Project/Area Number |
23540096
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 好久 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (90231349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足利 正 東北学院大学, 工学部, 教授 (90125203)
廣瀬 進 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (10264144)
遠藤 久顕 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (20323777)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | Lefschetz fibration / Lefschetz pencil / symplectic manifold / pseudoholomorphic curve / fibered complex surface / geography / Kodaira dimension |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,シンプレクティック4次元閉多様体のシンプレクティックトポロジーの構造を,その多様体上に自然に入るファイブレーション構造を通じて,シンプレクティックトポロジー的手法と代数幾何学的手法を用いて解明することである.ファイブレーション構造(曲線束の構造)をもつ複素代数曲面での研究内容がどの程度シンプレクティック4次元多様体についても成立するかどうかは,自然な研究課題である.当該研究課題では,複素曲面(特に,曲線束)の代数幾何的研究と照らし合わせて非極小レフシェッツ束空間の「地誌学」を調べること,及び,レフシェッツ束空間に「小平次元」の概念を導入し小平次元を軸とする分類を考察することを具体的な研究目的としている. このような研究目的にそって,平成26年度の研究計画は,平成25年度の研究を継続して,レフシェッツ束空間の標準類(未だ未解決の部分を中心に)を決定し,それにより「地誌学」の研究を発展させ,シンプレクティック構造と複素構造における現象の類似性と違いを明確にすることである.未解決な部分すべてについて明らかにすることはできなかったが,複素構造とシンプレクティック構造の類似性と違いについて,かなりの部分までわかるようになってきた.特に,この研究の発端であったレフシェッツ束空間の研究における「自己交差数が‐1の球面」の役割の重要性について,再認識させられる重要な結果が明らかになった.これについては,研究代表者・分担者の研究だけでなく,国内外での多くの研究者によっても明らかになった.これらの研究内容をまとめる必要性から,平成26年3月に研究集会「写像類群における関係とレフシェッツ束空間」を開催し,この研究集会の報告集という形で,レフシェッツ束空間における自己交差数‐1の球面の重要性,写像類群における正関係式の研究,曲面の退化についてまとめたものを編纂した.
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Research Products
(10 results)