2011 Fiscal Year Research-status Report
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23540098
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 一吉 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80153245)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 幾何学 / 最小跡 / 第1共役跡 / 測地線 / 多面体 |
Research Abstract |
次の5つのテーマに分けて研究を進めた. (A) Jacobi の最終定理の一般化と二次曲面的な現象,(B) 最小跡の構造と性質の研究(第2最小跡も含む),(C)最小跡に関連する諸問題(最遠点集合,擬測地線,距離関数の臨界点等)の研究,(D)最小跡を応用する問題(Ambrose の問題の一般化,PL多様体の位相の決定,多面体の unfolding等),(E)関連する他の計量における最小跡の考察. (A) に関しては,二次曲面を含むある種の Liouville 曲面に関して最小跡を決定する論文を発表した.また,Jacobi の定理の一般化に関するものと糸による二次曲面を構成する2つの論文の執筆を進めた(清原氏との共同研究).(B) に関しては,曲面の最小跡のグラフ理論的な構造についての一連の4つの論文の1つが発表された.他の3つは公表に向けて修正中である(C. Vilcu 氏との共同研究).(C) に関しては,以前投稿していた凸曲面において四角形の比較定理を使い最遠点集合の位置と擬閉測地線との関連の論文を発表した.(D) に関しては,凸多面体を連続的に平らに折りたたむことをその最小跡を用いて行う論文が受理された(奈良氏,C.Vilcu 氏との共同研究).また,多面体の unfolding の refold に関する新たな研究を MIT のグループとはじめ,正十二面体といくつかの準正多面体が edge unfolding に関して refold が regid であることを示し,J. O'Rourke が国際研究集会で発表した.(E) に関しては,フィンスラー計量でも最小跡がフラクタル集合となる計量の構成に関して進展が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究テーマの一部に論文の執筆や公表に遅れている部分もあるが,他のテーマでは新たな著しい進展が得られている部分もあるので,全体としは,おおむね順調に進展しているものを思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
研究テーマの (A),(B),(C) における既に十分な結果があるものの論文の執筆や公表を速やかにできるように努力する.研究テーマの (D),(E) における新たに進展した部分に関しても正式な論文を公表することを計画している.昨年度あまり進まなかった最小跡を用いての PL多様体の位相の決定や,第2最小跡についての考察を進めることを計画している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
多くの研究テーマが共同研究であるため,国内外の共同研究者との研究連絡のために出張は重要であり時間の許す限り研究連絡のための出張を計画している.また,現在得られている研究成果発表のための出張も計画している.
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