2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540098
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 一吉 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80153245)
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Keywords | 幾何学 / 最小跡 / 第一共役跡 / 測地線 / 多面体 / 全曲率 |
Research Abstract |
平成24年度も次の5つのテーマに分けて研究を進めた.(A)Jacobi の最終定理の一般化と二次曲面的な現象,(B)最小跡の構造と性質の研究,(C)最小跡に関連する諸問題(最遠点集合,距離関数の臨界点,空間開曲線の全曲率や全捩率等)の研究,(D)最小跡を応用する問題(Ambrose の問題の一般化,PL多様体の移送の決定,多面体の unfolding 等),(E)関連する他の計量における最小跡の研究. (A)に関しては,Jacobiの定理の一般化と糸による二次曲面の構成に関する2つの論文は執筆中であり,あと少しの最終段階に来ている(清原氏との共同研究). (B)に関しては,曲面の最小跡のグラフ理論的な構成に関する一連の論文のメインとなる論文を修正中であり,おおむね発表のめどがついた(C.Vilcu氏との共同研究). (C)に関しては,依然投稿していたすべての点がどこかの点の臨界点となることを示した論文がおおむね発表の目途がついて修正中である.空間開曲線で全曲率を最小にする曲線に関しての研究で一般次元への拡張を公表し,全捩率を最小とする曲線についての論文もまとめ投稿した(榎本氏との共同研究). (D)に関しては,最小跡を用いて凸多面体を連続的に平らに折り畳めることを示した論文(奈良氏,C.Vilcu氏との共同研究)を公表した.多面体の unfolding の refold に関しての研究として,refold regidity や refold transformer に関して議論した論文(MITのグループとの共同研究)が受理され,立方体の場合に refold される全ての凸多面体を決定した. (E)に関しては,最小跡がフラクタル集合となるようなフィンスラー計量も構成できて論文に執筆中である(Sabau氏との共同研究).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究テーマの一部には論文の執筆や公表に遅れている部分もあるが,他のテーマでは新たな著しい進展がえられている部分もあるので,全体としてはおおむね順調に進展しているものと思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
研究テーマ(A),(B),(C),(E)等においては,すでに十分な結果がある論文の最終チェックや公表を速やかに行うように務める. 研究テーマ(C),(D)等において新たに進展した部分に関してはさらなる発展の可能性をさぐることを計画している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
多くのテーマが共同研究であるため,国内外の共同研究者との研究連絡のための出張は重要である.また新たな研究課題を見つけるための研究打ち合わせのための出張も計画している.
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Research Products
(25 results)