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2013 Fiscal Year Research-status Report

Chart を用いた曲面結び目の研究

Research Project

Project/Area Number 23540107
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

志摩 亜希子  東海大学, 理学部, 准教授 (50317765)

Keywordsトポロジー / 曲面結び目
Research Abstract

鎌田氏によって、4次元空間に埋め込まれた曲面を研究するために、平面上のラベルと向きが付けられたグラブで表現する手法、chart が定義された。頂点は次数1,4,6の3種類あり、次数4の頂点を crossing という。この研究の目標は chart を使って曲面結び目を分類することである。 crossing が3個の chart、crossing が4個の 4-chart についてはある程度調べられている。今回は辺のラベルが1,2,3, 4のどれかである 5-chart について調べた。
4-chart では, crossing の種類が1種類しかないのに比べて 5-chart では種類が3種類と増え、複雑になる。全部で15種類の chart について考えないといけない。今回分かったことは次のことである。『 4-minimal 5-chart Γ で、crossing を丁度 4個含むならば、必要ならばラベルを入れ替えたりすると、Γ は次の6つのいずれかである。(1) c(Γ_1∩Γ_4)=4, (2) c(Γ_1∩Γ_4)=3, c(Γ_1∩Γ_3)=1, (3) c(Γ_1∩Γ_4)=2, c(Γ_1∩Γ_3)=2, (4) c(Γ_1∩Γ_4)=2, c(Γ_1∩Γ_3)=1, c(Γ_2∩Γ_4)=1, (5) c(Γ_1∩Γ_3)=4, (6) c(Γ_1∩Γ_3)=2, c(Γ_2∩Γ_4)=2』ここで、Γ_i は Γ のラベル i の辺とその頂点からなる部分グラフで、c(G) はグラフ G に含まれる crossing の個数とする。
今回の研究では、crossing が4個の 5-chart は 4-chart よりかなり複雑であることが分かった。残りの 5-chart を研究しようと思うが、ここから知られていない曲面結び目が発見されることを期待する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

この研究目標は大きなものとして、chart を使って曲面結び目を分類することを上げた。そのために3つの目標を上げた。その内の1つである『minimal n-chart で4つの crossing を含むものについて調べる』ことについて去年に引き続き、今回も研究した。
当初の目標ではラベルが何種類もある n-chart について何らかの結果が得られると思った。しかし、複雑な種類があることが分かっので、順番に 4-chart, 5-chart と調べた。結果をみると進んでいないようであるが、今回は対象にしていた 5-chart のどの場合を詳しく調べればいいか分かったので、おおむね順調に進んだと思われる。
複雑な chart を上手く場合分けすることによって、調べられる形に分けることが出来た。ここでの画期的な手法は、大まかにグラフを捉える方法を考えたことである。
残りの 5-chart では、豊富な未知の曲面結び目が発見されるかもしれないという期待を感じつつ、続きの研究を行っていこうと思う。chart を用いた曲面結び目の分類表作成の目標に向って一歩づつであるが、進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究は更に詳しく4つの crossing を含む 5-chart について調べたい。
この chart は以前の 4-chart に比べ、ラベルの種類が1つ増えるので、目を付ける所が違うかもしれない。そこで、次のような tangle (D∩Γ, D) について調べる。(1) 円板 D の境界と交わる辺は横断的に交わり、crossing は含まない。(2) 円板 D 内の辺のラベルが1、2,3のいずれかである。(3) 円板 D の境界と交わるラベル1の辺の数が2,3である。ラベルの種類が1つ増えたので、以前とは違う複雑さが現れるのではないかと思う。
様々な chart が現れたときに、それらを区別するための不変量についても引き続き調べて行きたい。特に、Alexander module、quandle cocycle 不変量を引き続き研究したい。
またこの研究の2番目の目標であった、white vertex が6個の chart について調べていきたい。white vertex は次数が6の頂点をさす。特に 2-twist spun trefoil を表す chart を含む class、(2,4) 型の chart について調べていきたい。こちらからも、未知の chart が発見されるかもしれないし、分類に必要な不変量の研究の例にもなるだろう。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

いつも参加している8月に行われる研究集会へ、日程の都合がつかず、行くことが出来ませんでした。これにより、若干の差額が生じました。差額はそれほど大きくないので、ほぼ予定通り、予算を使っています。
次年度は、いつもの年より、研究集会などに参加し、情報を収集する時間が取れる予定です。その為、数多く国内外の研究集会に発表するので、旅費として予算を使う予定です。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] crossing を4つ含む 4-chart について2013

    • Author(s)
      志摩亜希子、永瀬輝男
    • Organizer
      日本数学会2013年度秋季総合分科会
    • Place of Presentation
      愛媛大学
    • Year and Date
      20130924-20130924

URL: 

Published: 2015-05-28  

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