2015 Fiscal Year Annual Research Report
インスタントンの変形量子化とそれに伴う位相不変量の非可換変形
Project/Area Number |
23540117
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐古 彰史 東京理科大学, 理学部, 准教授 (00424200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 吉昭 東北大学, 学内共同利用施設等, その他 (40101076) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 非可換幾何 / 変形量子化 / ゲージ理論 / BPS方程式 / ケーラー多様体 / 局所対称空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
カラベゴフによって変数分離型変形量子化を用いて非可換ケーラー多様体を構成することが可能であることが示された。本研究プログラムにおいて、その方法を用いて、複素射影空間や複素双曲空間の具体的なスター積を構成し、特に等質ケーラー多様体に対しては、ゲージ理論を構築することに成功した。また、非可換複素射影空間上のゲージ理論に対しては、変形量子化のままでは形式べき級数しか扱えないのであるが、Fock表現を付けることで、それをから有限量を扱う理論を取り出すことに成功した。そのことを用いると、オイラーラグランジュ方程式やBPS方程式を議論することが可能になった。 平成27年度においては、上記BPS方程式の議論の精密化を行い非自明な解を発見しそれらを論文としてJ.Math.Phys.誌に投稿し掲載された。また、より複素射影空間等より一般的な局所対称空間に対するスター積の構成について新たな結果が得られ、例えば2次元閉リーマン面の具体的なスター積の表式を得ることや、グラスマン多様体のスター積について具体的に書き下すことに成功した。これに関しては現在論文を執筆している最中であり、平成28年度中には成果物を出版する予定だ。なお重慶(中国)で行われた国際会議( International Conference on Non-commutative Geometry and K-Theory)ではすでに結果は公表した。また、その他の研究成果は、北大でのセミナー( Theoretical Particle Physics Group Seminar in Hokkaido University)、北大での研究集会 (科学基礎論夏のセミナー2015)、日大(郡山)で行われた研究集会(Koriyama Geometry and Physics Days 2016)で平成27年度中に発表された。
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Research Products
(11 results)