2013 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレットによる空間スケール解析を用いた画像分離
Project/Area Number |
23540135
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
守本 晃 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (50239688)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 隆一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80249490)
|
Keywords | ウェーブレット解析 / 画像分離 / ブラインド信号源分離 / 連続マルチウェーブレット変換 / 円環分割マルチウェーブレット関数 / 自己組織化地図 / ガウスの消去法 / 複素相関関数 |
Research Abstract |
複数の信号源から発せられる信号の重ね合わせを複数のセンサーで観測し,観測信号のみの情報から信号源の個数や混合モデルのパラメータや元信号を推定する逆問題をブラインド信号源分離問題と呼ぶ.時間遅れなしの線形和による瞬時混合モデルと,時間遅れありの時空間混合モデルがある.本研究課題では,この問題の二次元版として画像分離問題に焦点を当てる.そして,位置スケール解析であるウェーブレット解析を用いて画像分離問題を対処することにより,二次元のウェーブレット理論を発展させることが研究目的である.ただし,観測画像の数は元画像より多いという仮定を設ける. 初年度は,様々な二次元の連続ウェーブレット変換を提案し比較した.その中で,一番性能の良かったのが円環分割マルチウェーブレット関数を用いる連続マルチウェーブレット変換であった.二年目は,瞬時混合モデルの画像分離問題に対して,観測画像にこの連続マルチウェーブレット変換を作用させることで得られる位置スケール情報行列を特異値分解し自己組織化地図とガウスの消去法を用いた画像分離方法を提案した.この方法を用いると,元画像4枚くらいの混合からの分離が精一杯であった従来法と比較して,元画像10枚程度の混合問題まで解けるようになった.最終年度は,円環分割マルチウェーブレット関数による連続マルチウェーブレット変換の複素相関関数を用いて平行移動を含む画像分離を行った.元画像4枚で整数値平行移動の場合には分離できた. 最終年度は,これらの研究成果を可視化情報学会,応用数理学会,ICWAPR 2013,2013 RIMS 共同研究「ウェーブレット解析とサンプリング理論」,the 9th International ISAAC Congress 等で発表した.
|
Research Products
(21 results)