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2011 Fiscal Year Research-status Report

数値数式融合的演算を用いた制御系設計

Research Project

Project/Area Number 23540139
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

北本 卓也  山口大学, 教育学部, 准教授 (30241780)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 柏木 芳美  山口大学, 経済学部, 教授 (00152637)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2016-03-31
Keywords数値数式融合 / 制御系設計
Research Abstract

数値数式融合算法による制御系設計に関する研究を理論的分野を中心に進めた。Generalized KYP Lemma に基づく制御系設計を解くために、制御理論で主に用いられる線形行列不等式を用いた方法でなく、Lagrangeの定数法を用いた制約付き最適化問題に持ち込む計算法を考案し、学会で提案した。この方法は、数式処理の技法を用いて有理数係数で計算を行うため、計算誤差が入らないが、その分、計算量と必要なメモリの量が大きくなりがちである(特に問題の規模が大きくなると実際的な計算が難しくなる傾向がある)。この問題は当初より予想されたものであり、これを解決するために、CUDA などの最新の計算技術を取り入れた制御系設計のためのライブラリの構築を計画している。今年度は実際のライブラリの構築は行わなかったが、来年度中に取りかかる予定である。これらの計算技術の向上とともに、理論的見地からも計算量を減らすための研究を進めた。上に示した最適化問題では求める解を多項式の根として表現するが、多項式の根は1つとは限らないため、どの根が求める解に対応したものかを指定することが難しくなる場合がある。特にパラメータがたくさん含まれるときには、パラメータ空間も複雑になり、根の指定も複雑になりがちである。そこで、根を効率よく指定するための手法についての研究を行った。こちらについては、まだ学会発表が行えるほどに研究が進んでいないが、重要なテーマであるので、来年度も引き続き研究を行なって行く予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

「研究実績の概要」で示したように、Generalized KYP Lemma の問題に数式処理の技術、機能を持ち込み、計算法を開発した所は概ね計画通りに研究が進んでいる。しかしながら、その計算法を効率化し、実用的なものにする所はまだ研究が進んでいない。この問題は当初より予想されたものであり、計算技術と計算理論の両面から解決していく計画であるが、関連するIT技術の発展が急速であるため、計算機環境(ハードウェア)の整備に時間がかかった。初年度に物品費を多めに使い、計算機環境を整備したので今後、遅れを取り戻すよう取り組んでいく。

Strategy for Future Research Activity

今後は理論面の研究と、計算環境を整えるためのライブラリ構築、それらの制御系設計への応用等をあわせて研究していきたい。初年度は理論面での研究はある程度進められたが、ライブラリ構築と制御系設計への応用はまだ研究が進んでいない。初年度に物品費を多めに使い、計算機環境(ハードウェア)を整備したので、これらを活用して実際的な制御系設計が行えるようライブラリを充実させ、制御系設計例を積み重ねていく予定である。また、Generalized KYP Lemma の問題以外の制御系設計のためのアルゴリズムも考えていきたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は、Generalized KYP Lemma の問題の効率的解法に取り組んでいく。初年度に物品費を多めに使い、計算機環境(ハードウェア)を整備したので、これらを活用して、計算技術を高めるようライブラリを構築していく予定である。また、ハードウェアの観点からだけでなく、計算理論の観点からも、計算効率を高めるための取り組みを行なっていく。具体的には、上の研究実績の概要で述べたように、求める問題の解となっている多項式の根を効率的に指定するための理論的な枠組みを作っていく。また、23年度に未使用額が生じたのは、年度末に参加を予定していた学会が急遽参加できなくなったためであるので、次年度はこの分も含めて積極的に学会に参加していきたい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 数式処理の制御系設計への応用について2011

    • Author(s)
      北本 卓也
    • Organizer
      数式処理研究の新たな発展
    • Place of Presentation
      京都大学数理解析研究所, 京都市
    • Year and Date
      2011年7月7日
  • [Presentation] H∞を用いた制御系設計について2011

    • Author(s)
      北本 卓也
    • Organizer
      数式処理 - その研究と目指すもの
    • Place of Presentation
      京都大学数理解析研究所, 京都市
    • Year and Date
      2011年12月7日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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