2014 Fiscal Year Annual Research Report
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23540142
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川崎 英文 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (90161306)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 最適化理論 / ゲーム理論 / 組合せ最適化 / 離散凸解析 / 劣モジュラ解析 / 不動点定理 / 離散不動点定理 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 劣モジュラ解析と離散凸解析の諸定理の証明の検証を行ない,それらの拡張を研究した.その結果,L凸関数 g の区分的線形拡張が凸関数になる事の新しい証明を与えた.さらに,この命題の逆である「離散的な関数 g の区分的線形拡張が各単位超立方体上で凸関数であれば,g は劣モジュラである.」を証明した.その他,L凸集合とLナチュラル凸集合について,分離定理を3個以上の凸集合に拡張することに成功した.
(2) 不動点定理については,Brouwerの不動点定理と同値なFanの定理,均衡定理等に加えて,離散的なSpernerの補題やHexの定理との関連を詳しく調べた.その結果,2次元の場合に,3種類のラベルを用いるSpernerの補題から,2種類のラベルを用いるHexの定理を導くことに成功した.また,標準単体の等分割の頂点集合からそれ自身への写像が方向保存条件をみたすとき,どの小単体も少なくともひとつの頂点が不動点になることを証明した.
(3) (1)(2)の研究を基に「均衡と極値の連続と離散構造」と題する専門書を執筆している.2014年度は以下の項目について35ページを加筆し,総ページ数が260ページになった.1. 凸集合の分離定理に関連する事項,2. 非拡大写像の不動点定理,3. Markov-角谷の不動点定理,4. L凸関数の凸拡張性.
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Research Products
(8 results)