2013 Fiscal Year Annual Research Report
時間依存の摂動をもつマルコフ過程の大域的性質とその応用
Project/Area Number |
23540147
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
金 大弘 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (50336202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑江 一洋 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (80243814)
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Keywords | additive functional / gaugeability / heat kernel / penalization |
Research Abstract |
本研究では,エネルギー零の加法汎関数を含む一般化された非局所型ファインマン・カッツ汎関数の重みをもつ対称マルコフ過程に関する大域的性質とその応用問題を,ディリクレ形式論やポテンシャル論といった関数解析学的取り組みを通じて扱うことで,対称マルコフ過程における様々な確率論的主張およびその応用分野の諸問題に対して,新しくより見通しの良い解析学的理論展開を構築することを目標とした。特に,一般化された非局所型ファインマン・カッツ汎関数の重み付きの対称マルコフ過程に関する以下の問題を明らかに究明した。 (1) 重み関数の可積分性に対する最も適切な解析的特徴づけとその応用。 (2) 重み付き半群の超縮小性とその熱核に対する安定性。 (3) ファインマン・カッツ処罰問題。 (1) については,23,24年度の研究成果で得られたある重み関数の可積分性に対する解析的特徴づけ問題から動機づけられた問題で,最も計算が容易な特徴づけを与えることはその関連応用問題へ汎用性を考える際に大変重要な意味をもつ。研究結果は現在投稿中である。(2) については,局所型ファインマン・カッツ汎関数の重みをもつ対称安定過程の枠組みでの既存結果を,エネルギー零の加法汎関数を含む一般化された非局所型まで拡張した研究で,一般化されたLi-Yau評価に相当する。研究成果は現在投稿中である。(3) においては,一般化された非局所型ファインマン・カッツ汎関数の重みを正規化して得られる処罰測度に対する収束に関する問題で,新しく見通しのよい肯定的結果に繋がると期待している。この研究は現在進行中である。
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