2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540159
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 晴英 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (00333237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 良太 芝浦工業大学, 工学部, 助教 (70581685)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 離散数学 / グラフ理論 / 因子 / 木 |
Research Abstract |
グラフの因子問題とは、与えられたグラフに対して、特定の性質をみたす全域部分グラフを見つけるという問題である。全域部分グラフとは、与えられたグラフのすべての点と一部の辺からなるグラフのことである。本研究の目的は次の3点の成果を上げることである。(1) グラフ全体でもつ構造がグラフの一部分にもあり得るかを研究し、グラフの全体で知られている性質との関連性を追及していく。(2) グラフの全域木の構造を様々な角度から検証し、その存在定理の解決方法を提示する。(3) 上記2点の融合を提案し、新たなグラフの方向性を示す。平成23年度の研究課題においては、グラフ全体でなく、グラフの指定した一部にも同様な性質があるかについて追求しようとするものである。過去の研究では、マッチングを自然に拡張した概念である奇次数部分グラフという概念に対し、グラフの部分グラフをこの奇次数部分グラフが覆うための必要十分条件を得ることができた。これはグラフ全体での結果をグラフの一部分へも自然に拡張できた例といえる。また、これをきっかけとして、グラフ全体にある構造がグラフの一部にも起こりうるかという、新たな研究対象を開拓した。さらにこの結果を受けて、これまでに知られている多くの因子を包含する新たな因子を定義し、グラフがこの因子をもつための必要十分条件を得ることができた。これらにより、本研究課題を部分的に解決している。これをもとに,次の結果を得た。連結クローフリーグラフGにおいて,任意のk+1点の最小次数和が(Gの点の個数)-k以上ならば,Gには次数1の点が高々k個の全域木がある。ここで,クローフリーグラフとは,どの4点もK_{1,3}を誘導しないグラフである。次数とは,各点から出る辺の本数である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度では,連結クローフリーグラフというグラフを対象に,次数を制限した木に関する結果を得ることができた。また,23年度から継続して行なっている,代表者と分担者との共同研究も結果が出て,論文としてまとめているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは,23年度から継続して行なっている,代表者と分担者との共同研究の結果を論文としてまとめたい。次に,この結果をもとに,代表者と分担者との共同研究により,グラフの次数を制限した木について研究をさらに掘り下げて行う。定期的にゼミを開催して,確実に成果を上げていきたい。また,得られた結果については,国内外の学会や研究集会で口頭発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
確実に成果を上げていくためには,過去の結果を精査する必要がある。このため,グラフ理論関係図書を数冊購入予定である。また,定理を予想する過程において,シミュレーションを行うため,また,得られた結果を論文としてまとめたり,発表に使用するため,代表者と分担者でコンピュータを購入する。さらに,得られた結果を発表するため,また,この分野の第一線で活躍されている国内外の研究者の発表を聴講したいと考えている。このため,国内外の学会や研究集会に参加したい。なお,2011年度からの繰越金は,計画当初予定されていた海外での研究集会が2012年度実施に変更されたため,2012年度に当該研究集会へ参加する費用として役立てたい。
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Research Products
(5 results)