2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540168
|
Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
中上川 友樹 湘南工科大学, 工学部, 准教授 (20386890)
|
Keywords | 離散数学 / ラムゼー理論 / グラフ分割 |
Research Abstract |
1. 完全多部グラフの分割問題 完全多部グラフの分割に関して次の結果を証明した。(結果1)k, m を正の整数,m ≧ k-2 とする。G を頂点数 n = km の完全多部グラフとする。このとき,G の頂点を m 等分して,それぞれの部分が誘導する k 頂点の部分グラフを,(1) 完全グラフ,(2) 空グラフ,(3) 完全グラフと空グラフの結合グラフ,のいずれかと同型にすることができる。(結果2)k ≧ 4, m ≧ 2k-6 とする。G を頂点数 n = km の完全多部グラフとする。このとき,G の頂点を m 等分して,それぞれの部分が誘導する部分グラフを,(1) 位数 a の空グラフと位数 k-a の完全グラフ,(2) 位数 a+1 の空グラフと位数 k-(a+1) の完全グラフ,のいずれかと同型にすることができる。ただし,a はある整数である。ここで、結果1、結果2のいずれも仮定の条件は最善である。類似の結果と合わせて,国際会議で発表した。また,論文を現在投稿中である。なお,この問題は着色点集合の言葉に言い換えることができる。 2. 重複誘導部分グラフラムゼー数 古典的なラムゼー数の一つの一般化として,グラフの族 H*,正の整数 n に対して重複誘導部分グラフラムゼー数 r(n,H*) を定義することができる。平成24年度に,与えられた k 頂点からなるグラフ H について,r(n,{k 点の完全グラフ, k 点の空グラフ, H, H の補グラフ}) を漸近的に決定した。この結果を中心とした内容を国際会議で発表した。また論文 1 件が刊行された。 3. 関連研究 離散数学分野の関連研究として,グラフ上の石交換に関して論文 2 件(講究録 1 件を含む)が刊行された。
|