2014 Fiscal Year Annual Research Report
純飛躍型マルコフ過程及びジャンプ拡散過程の確率解析
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23540172
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
上村 稔大 関西大学, システム理工学部, 教授 (30285332)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | Dirichlet 形式 / ジャンプ拡散過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度において,交付申請書に記載した「研究実施計画」が以下のように達成された.
1) ユークリッド空間上で定義された飛躍率 j(x,y)をもつ非対称な二次形式が正則で,下に有界なsemi-Dirichlet形式となる条件を与えることに,平成25年度において成功した.その際に対応する Hunt過程が存在することも示したが,共役半群に対するマルコフ性は,一般には成立しない.そこで,j(x,y)に適当な仮定を課すことによって,共役半群が "killed" マルコフ半群となることを示すことに成功した.これにより,共役半群に対する Hunt 過程の存在が示すことが出来た. 2)ユークリッド空間上の非対称なジャンプ拡散過程の存在を,1)と同様に,下に有界な semi-Dirichlet 形式を構成することによって示すことに成功した.さらに,拡散dataが退化する場合の drift 項の取り扱いは一般に不可能であったが,飛躍率 j(x,y)に適当な仮定をおくことにより,拡散dataが退化しても,定数型のdrift項であれば,ジャンプ拡散過程の存在を示すことに成功した.このことは,画期的成果であるといえる.
1)については,ポーランドの学術雑誌「Proabability and Mathematical Statistics」の第34巻(2014)に発表した.2)については,大阪大学・大阪市立大学発行の「Osaka Journal of Mathematics」の第51巻(2014)に発表した.
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Research Products
(5 results)