2011 Fiscal Year Research-status Report
ヒルベルト空間上の荷重合成作用素のジョルダン型モデル理論に関する研究
Project/Area Number |
23540190
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡邉 恵一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50210894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
斎藤 吉助 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30018949)
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | operator theory / Loewner-Heinz inequality / Furuta inequality / order preserving |
Research Abstract |
無限次元空間上の線型作用素に対して,正方行列の Jordan 標準形に相当する理論を構築すること。ここでは,可算無限次元 Hilbert 空間上の,有界な荷重合成作用素 uCφ に限定して研究を行う。作用素ノルムを求め,その逆数を掛けてノルム 1 とした作用素の完全非ユニタリ部分を求め,それがクラス C0 に属するための u と φ の条件と,その時の Jordan モデルを u と φ の言葉で明示的に求める。「研究の目的」は上述のようである。「研究実施計画」の平成23年度分のはじめの3項目は次のとおり。1、正則関数空間上の合成作用素に関する基本的結果を整理し再考察する。さらに,荷重がついた場合の研究の現段階を熟知する。 2、作用素のダイレーション理論、完全非ユニタリ作用素やクラス C0 の作用素に関する基本的結果を整理し再考察する。1と2について、渡邉と研究分担者の泉池,斎藤,羽鳥は,それぞれの専門的見地から基礎的研究を深化させ、また研究代表者が総合する。 3、渡邉は、シンボル φ が複素平面の開単位円板 D 上の automorphism の場合,Hardy のヒルベルト空間上の合成作用素 Cφ のノルムやその共役作用素を調べて、ノルムを正規化した作用素の完全非ユニタリ部分を計算する。これを実施する上で,順序を保存する作用素不等式の研究との関連が認識され,研究代表者の渡邉は小泉との共同研究において,フルタ型不等式をこれまでで最も一般的な形に拡張した。またフルタ型不等式を成立させるようなパラメータの範囲について幾つかの解明を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究の目的」は,交付申請書に記載した時点で認識されていたよりも困難であることが分かってきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した「研究実施計画」の実施はやや遅れているが,それを極力推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
23年度中に行えなかった研究打ち合わせが何回かあった。これを24年度当初に行い,すみやかに24年度に予定していた計画の実施に移行する。
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Research Products
(18 results)