2013 Fiscal Year Research-status Report
準線型常微分方程式の漸近解析とそれに基づく楕円型偏微分方程式の漸近解析
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23540196
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
宇佐美 広介 岐阜大学, 工学部, 教授 (90192509)
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Keywords | 逆問題 / 解の爆発 / フーリエ解析 / 漸近解析 / 常微分方程式 / Karamata関数 |
Research Abstract |
偏微分方程式の解析を常微分方程式等を援用して行った.具体的には以下である. 1.楕円型方程式の解の爆発現象に関係して,常微分方程式の爆発時刻に関する逆問題を解析した. 2.非斉次項や摩擦項等をも含む一般的な波動方程式の漸近解析ををフーリエ級数を用いて行った.つまり,その一意解をある種のパラメータ付き常微分方程式族の解の族の無限個の重ねあわせで表現することに取り組んだ. 3.2階常微分方程式の漸近解析に取り組んだ.特に,半分線形常微分方程式は同次性を持つ非線形固有値問題の解の性質に密接にかかわってくることが分かった.また,通常の解のクラスとは少し異なり,Karamata関数というクラスで方程式を解析することも行った.このクラスの関数を用いると,既存の結果が分かりやすく統一的に取り扱えると思われる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1.爆発時刻に関する常微分方程式の逆問題の解析は先行研究が全くなく,まだ基礎的研究のレベルにとどまっている. 2.波動方程式のフーリエ解析に現れるパラメータ付き常微分方程式族の解の族の研究も先行研究がほとんどなく,まだ基礎的な研究からの積み重ねが必要である.
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Strategy for Future Research Activity |
1.爆発時刻に関する常微分方程式の逆問題の基礎研究に鋭意取り組んでいく.そのためには逆問題のう一般論や分数回微分の研究も必要と思われる. 2.パラメータ付き常微分方程式族の解の族の研究にも鋭意取り組んでいく.先行研究が少ないので基礎的な研究からの積み重ねが必要である. 3.楕円型方程式の解をある程度制御できる2階常微分方程式の漸近解析に取り組んでいく.通常の解のクラスとは少し異なり,Karamata関数というクラスで方程式を解析することを考えたい.
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] 逆爆発時刻問題2013
Author(s)
宇佐美広介,上村豊
Organizer
日本数学会秋季総合分科会函数方程式論分科会
Place of Presentation
愛媛大学
Year and Date
20130924-20130926
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