2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540205
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三上 敏夫 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70229657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市原 直幸 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70452563)
貝瀬 秀裕 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60377778)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流,台湾 / 国際研究者交流,米国 / 最適輸送問題 / 確率制御 / 無限次元解析 / 粘性解 |
Research Abstract |
Knothe-Rosenblatt Rearrangement (以下、KRR)の一般化に対して、粘性解の枠組みで双対定理を証明した。また、KRRの一般化を双対定理や特異摂動により特徴づけた。KRRの一般化の確率過程版(Knothe-Rosenblatt Process (以下、KRP))とその応用の研究については、それに対する双対定理を証明し、KRPを双対定理及び特異摂動により特徴づけた。この間、海外研究協力者を台湾中央大学に訪れ、台湾中央大学で最適輸送問題について1週間の集中講義をするとともに、確率最適輸送問題の確率量子化への応用と確率最適制御理論との関連性について、学生も交えて議論した。また、この海外研究協力者より、本研究代表者の最近の研究成果が数理ファイナンスの具体的な問題の解決につながっていることを教示され、この方面への更なる応用も意識した本研究課題の発展について、今後も共同研究することになった。この海外研究協力者は、数理ファイナンスに精通している本研究分担者を大阪大学に訪れ、そこでも、活発な議論をした。海外研究協力者を米国Kansas大学から招聘し、無限次元の場合への拡張、特に、時間無限大での最適輸送問題の研究をスタートさせた。有限次元の場合の研究については、広島大学の本研究分担者が精通しているので、3人で議論を深め、問題点を洗い出した。また、この問題の確率制御理論からの接近については、大阪大学の本研究分担者が専門家である。Kansas大学の海外研究協力者は、本研究分担者を大阪大学に訪れ、この問題について確率最適制御理論の立場から議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Knothe-Rosenblatt Rearrangement (以下、KRR)及びその一般化と確率過程版(Knothe-Rosenblatt Process (以下、KRP))の性質の研究は、双対定理と特異摂動による特徴づけと言う成果を得た。また、台湾中央大学と米国Kansas大学の海外研究協力者、大阪大学と広島大学の研究分担者との研究体制もうまく機能し、本研究課題の数理ファイナンスへの応用と言う新しい発見と無限次元の場合の共同研究の開始、大学院生も交えた議論等、1年目としては、非常に順調に研究がスタートした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者三上は、研究全般について、統括するが、研究課題の分担は、以下のように考える。本研究課題の数理ファイナンスへの応用:台湾中央大学と大阪大学の研究分担者確率制御理論とその応用としての研究:研究代表者三上無限次元空間の場合の研究(含流体力学):米国Kansas大学と広島大学の研究分担者の3本柱で行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(設備備品費:360千円) 確率論関係図書(20冊×12千円=240千円)、統計学関係図書(5冊×12千円=60千円)、偏微分方程式論関係図書(5冊×12千円=60千円)。 (消耗品費:100千円) パソコン周辺機器(50千円)、パソコンソフト(50千円) 。(国内旅費:460千円) 研究集会「確率論とPDE」への研究協力者の招聘(3日間、4人×60千円=240千円);研究代表者三上は、名古屋大学の研究分担者と研究打合せ(3日間、2回×60千円=120千円);研究代表者三上は、研究集会での情報収集と成果発表(4日間、100千円)。 (外国旅費:520千円) 研究代表者三上は、カンサス大学の研究協力者と研究打合せ(10日間、1回、400千円) ;研究代表者三上は、台湾中央大学の研究協力者と研究打合せ(5日間、1回、120千円)。 (その他:100千円) 文献のコピー等の印刷費(20千円)、研究連絡等のための通信費(10千円)、研究成果投稿及びホームページ作成費用(70千円)。
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