2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540205
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三上 敏夫 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70229657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市原 直幸 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70452563)
貝瀬 秀裕 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60377778)
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Keywords | 確率最適輸送問題 / 対数の微分の可積分性 / 2点確率境界値問題 / 粘性解 |
Research Abstract |
確率最適輸送問題の値関数の有限性の問題を、研究代表者により既に証明されている双対定理を通して解決した.具体的には、確率最適輸送問題の値関数の有限性をあるクラスのハミルトンジャコビベルマン方程式の解の時刻1と0での値を各々終期分布と初期分布により積分し、その差が上から解に依存しないが終期分布と初期分布の対数の微分のある積分によって決まるある定数で押さえられる事をしめした. そのためには、初期分布と終期分布の直積測度を考え、その上で、初期値と終期値を直線で結んで出来る確率過程 を解の空間変数に代入して、時間に関して微分し、ハミルトンジャコビベルマン方程式を用いて、上から、初期分布と終期分布の対数の微分の積分で評価した. これにより、確率最適輸送問題の双対定理と値関数の有限性を示すことにより、2点確率境界値問題の解の存在を示すと言う、新しい方法が出来た.また、この結果によって、2点確率境界値問題の解の空間が非常に大きい事もわかり、かつ、この方法は、一般化された確率最適輸送問題に対しても適応可能であり、従来のSchrodinegr汎関数方程式を解くと言う手法より、応用が広く、今後の発展が期待できる.今後の課題は、未解決問題であるKnothe-Rosenblatt processの存在の証明に、この方法を適用する事である.Knothe-Rosenblatt processに対応する確率最適輸送問題の双対定理は、研究代表者により既に証明されているが、上記の方法は、そのままではこの場合には適用できないので、改良が必要である.
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