2011 Fiscal Year Research-status Report
閉リーマン面上の特殊線形系およびWeierstrass点の研究
Project/Area Number |
23540209
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
加藤 崇雄 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (10016157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増本 誠 山口大学, 理工学研究科, 教授 (50173761)
柳原 宏 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (30200538)
木内 功 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30271076)
米田 二良 神奈川工科大学, 基礎・教養教育センター, 教授 (90162065)
大渕 朗 徳島大学, ソシオアーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (10211111)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 閉 Riemann 面 / 代数曲線 / Weierstrass 点 / bielliptic |
Research Abstract |
閉リーマン面 C が種数 1 の面の 2 葉被覆になるときそれを bielliptic いう.その被覆射影の分岐点は Weierstrass 非空隙列が 4, 6, ... で始まる Weierstrass 点になる.逆にそのような空隙列をもつ Weierstrass 点は bielliptic の被覆射影の分岐点であるかという問題がある.C の種数を g とするとき g が 8 以上ならば逆も成り立つことが知られている.g が 7 以下の場合は未知であったのでその解明を計画した.計画の段階では g=5, 6, 7 でも逆が成立するものと予想していたが,その予想は誤りで,これらの種数の場合には,非空隙列が 4, 6, ... であっても bielliptic の被覆射影の分岐点にならない点が存在する.しかし,同時にそれらの Weierstrass 点の個数には強い制限があることをが分かった.具体的には g=6, 7 ならばそのような点は高々 1 点である.すなわち,非空隙列が 4, 6, ... である Weierstrass 点が 2 点あれば bielliptic になり,その場合は必然的に 2g-2 点存在する.g=5 の場合は問題は複雑化する.現在までに証明できたことは次の通りである.bielliptic の被覆射影の分岐点にならない点を 3 点もつ C が存在することが示せる.一方,Weierstrass 空隙列が {1,2,3,5,9} となる Weierstrass 点が 24 点存在すれば C はちょうど 3 つの bielliptic involution をもち,24 点のうちの各々 8 点が各 involution の不動点になることを証明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の目論見では研究実績欄で述べたことに加え,さらにその結果を拡張する予定であったが現状はその端緒についたのみである.また,残念ながら種数 5 の場合については十分に満足できる結果とは言い難い.
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Strategy for Future Research Activity |
前項で述べたとおり,研究実績欄で述べたことをプロトタイプとしてその拡張を様々な視点から試みる.例えば,種数が 5 より大きな場合について非空隙値が n, n+1 で始まる場合の様相を調べる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ここに至るまでにベルギー,ドイツの数学者と様々な意見交換をしてきたので,それをさらに深めるための研究打ち合わせに訪問する費用,国内の研究分担者との打ち合わせのための費用,学会などに出席するための費用など大部分は旅費として使用する.なお分担者(大渕朗)が23年度に外国人を招聘する予定であったがそれが延期されたために17万円余の未使用額が生じた.
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Research Products
(1 results)