2012 Fiscal Year Research-status Report
正則変動関数論を用いる非線形微分方程式の解の精密な漸近解析:振動理論の表側と裏側
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23540218
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷川 智幸 熊本大学, 教育学部, 准教授 (10332008)
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Keywords | 振動理論 / 微分方程式 |
Research Abstract |
研究課題「正則変動関数論を用いる非線形微分方程式の解の精密な漸近解析:振動理論の表側と裏側」を遂行するために, 非線形 Sturm-Liouville 微分作用素を主要部とする様々な微分方程式や方程式系に対して, (a) 非線形微分方程式の振動性の特徴付け, (b)非振動型の微分方程式に非摂動項を付加したときの影響, (c) 非振動性の解析におけるKaramata 関数(代表的な関数: 緩変動関数, 正則変動関数など) の活用, (d) 関数方程式と Karamata 関数との関係, という4つの課題に焦点を当てた研究を行った. [研究実施の具体的な内容] [1] 情報収集: 平成24年度は, Thomas-Fermi 型方程式等に対して既に知られている先行研究の結果を体系的に纏め, 証明に利用されている数学的手法及び技術を分類し可能な限り情報を得る作業を行った. 情報の収集にはインターネット(Math.Sci.Net., Zentralblatt MATH等)と他大学の図書館を利用した. [2] 研究成果報告と論文策定: 研究経過をほぼ定期的に振動理論の世界的権威で今なお世界の情報を握っている草野尚教授(広島大学名誉教授, 福岡大学)に報告して批判と助言を求めた. また, 今後の研究に関する打ち合わせ及び論文策定も行った. [3] 研究成果発表: (1) 平成24年6月にスロバキアにおいて開催された国際研究集会「Conference on Differential and Difference Equations and Applications 2012」, (2) 同年9月に開催された「愛知教育大学における微分方程式セミナー」(愛知教育大学), (2) 同年12月に開催された「第21回岐阜数理科学セミナー」(岐阜大学)において得られた研究成果を発表し好評を博した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[主な研究成果] [1] Tomoyuki Tanigawa, Generalized regularly varying solutions of second order nonlinear differential equations with deviating arguments, Memoirs on Differential Equations and Mathematical Physics, 57 (2012), 123 -- 162. [2] J. Jaros, T. Kusano and T. Tanigawa, Asymptotic analysis of positive solutions of a class of third order nonlinear differential equations in the framework of regular variation. Mathematische Nachrichten, 286 (2012), 205 -- 223/ DOI 10.1002/mana.201100296. [3] J. Manojlovic and T. Tanigawa, Regularly varying solutions of half-linear differential equations with retarded and advanced arguments, Mathematica slovaca (to appear) 上記の通りの研究成果を得ている. 字数制限のため記載していないが査読付きの雑誌に掲載される予定の論文があと2篇ある. 以上のことから研究は概ね順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年8月にプラハ(チェコ)で開催される国際研究集会「Equadiff 13」において講演を行う予定である. このとき他の研究者から様々批判と助言を頂き今後の研究の進展に拍車を掛けたい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度において得られた研究成果を平成25年8月下旬にプラハ(チェコ)で開催される「Equadiff 13」において講演したいと考えている. また, 本研究分野で著名な研究者をセルビアから招聘し情報や意見交換を行い今度の研究の枠を拡大して行きたいと考えている. このために海外渡航費用と招聘費用として研究費を活用したい.
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Research Products
(9 results)