2013 Fiscal Year Research-status Report
正則変動関数論を用いる非線形微分方程式の解の精密な漸近解析:振動理論の表側と裏側
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23540218
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷川 智幸 熊本大学, 教育学部, 准教授 (10332008)
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Keywords | 振動理論 / 非振動解の漸近挙動 / 正則変動関数論 |
Research Abstract |
研究課題「正則変動関数論を用いる非線形微分方程式の解の精密な漸近解析:振動理論の表側と裏側」を遂行するために, 非線形 Sturm-Liouville 微分作用素を主要部とする様々な微分方程式や方程式系に対して, (a) 非線形微分方程式の振動性の特徴付け, (b)非振動型の微分方程式に非摂動項を付加したときの影響, (c) 非振動性の解析における Karamata 関数(代表的な関数: 緩変動関数, 正則変動関数など) の活用, (d) 関数方程式と Karamata 関数との関係, という4つの課題に焦点を当てた研究を行った. [研究実施の具体的な内容] [1] 情報収集: 平成25年度は, 3階と4階の非線形微分方程式(Thomas-Fermi 型及びEmden-Fowler型)等に対して既に知られている先行研究の結果を体系的に纏め, 証明に利用されている数学的手法及び技術を分類し可能な限り情報を得る作業を行った. 情報の収集にはインターネット(Math.Sci.Net., Zentralblatt MATH等)と他大学の図書館を利用した.[2] 研究成果報告と論文策定: 研究経過をほぼ定期的に振動理論の世界的権威で今なお世界の情報を握っている草野尚教授(広島大学名誉教授, 福岡大学)に報告して批判と助言を求めた. また, 今後の研究に関する打ち合わせ及び論文策定も行った.[3] 研究成果発表: (1) 平成25年8月にチェコにおいて開催された国際研究集会「The Equadiff 13 conference 2013」, (2) 9月にセルビアにおいて開催された国際研究集会「Colloquium on Differential Equations」, (3) 2月に愛媛大学において開催された研究集会「振動理論ワークショップ - 松山 2013」, (4) 3月に京都大学において開催された「日本数学会年会」, (4) 9月に岡山理科大学において開催された研究集会「岡山理科大学における微分方程式セミナー」, (5) 9月に愛媛大学において開催された「日本数学会秋季総合分科会」等において得られた研究成果を発表し好評を博した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[主な研究成果] (1) T. Kusano, J. Manojlovic and T. Tanigawa, Existence and asymptotic behavior of positive solutions of fourth order quasilinear differential equations. Taiwanese Journal of Mathematics, 17 (3) (2013), 999 - 1030. (2) J. Jaros, T. Kusano and T. Tanigawa, Existence and precise asymptotics of positive solutions for a class of nonlinear differential equations of the third order. Georgian Mathematical Journal, 20 (2013), no. 3, 493--531. (3) J. Jaros, T. Kusano and T. Tanigawa, Asymtotic analysis of positive solutions of third order nonlinear differential equations. Hiroshima Mathematical Journal}, 44 (2014), no. 1, 1 - 34. (4) J. Manojlovic and T. Tanigawa, Regularly varying solutions of half-linear differential equations with retarded and advanced arguments. Mathematica Slovaca(印刷中) 上記の通りの研究成果を得ている. 以上のことから研究は概ね順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年8月頃に開催される「○○大学における微分方程式セミナー」及び日本数学会において研究成果を発表し他の研究者から様々な批判と助言を賜り今後の研究の進展に拍車を掛けたいと考えている.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
10,819円という残金が生じた理由は, 購入したい海外書籍の金額に及ばなかったためである. 残金の10,819円は, 次年度の経費と合算して海外書籍購入のために使用したい。
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Research Products
(10 results)