2015 Fiscal Year Research-status Report
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23540224
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
青柳 美輝 日本大学, 理工学部, 准教授 (90338434)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2017-03-31
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Keywords | 学習理論 / 学習係数 / 特異点解消 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,ARD法を適用した場合の学習係数(log canonical threshold)について考察した.特に,脳活動の計測におけるMEG (Magnetoencephalography) 線形モデルにARD法を適用した場合の学習係数を求めた.脳活動の計測においてはfMRI, EEG, MEGといった様々な計測方法が行われているが,MEGとは脳磁図・脳磁計と呼ばれ,脳内神経活動により発生する磁場を観測し神経活動を観測する装置である. この結果を岡田憲相とともに「学習理論と学習係数」と題し,RIMS Symposium(再生核の応用についての総合的な研究)で発表させていただいた.また,学習理論において,実世界データに比較的頻繁に応用される,混合正規分布,三層ニューラルネットワーク, 混合二項分布の学習係数を与える特異点集合Vandermonde matrix型特異点のlog canonical threshold について考察を行なった.特異点を決定しているイデアルについて高次の項の影響を精密に調べ,中間層に対応するパラメータ数を低次元に固定した条件のもとで,結果を得ることが出来た.これは「Learning coefficients and reproducing true probability functions in learning systems」と題し,The tenth ISAAC Congressにて発表させていただき,有益なご意見をいただいた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Vandermonde matrix型特異点の学習係数の真値を昨年度より少し条件を緩めて得られることが出来たが,一般の場合には,まだ上界を得るにとどまっている.特異点の複雑な構造をさらに詳しく研究する必要がありそうである.これらのことを考慮し,近年得られた、Log canonical threshold を得る最良の特異点を求めるための定理「Method for finding a deepest singular point」や変数の追加により、ブローアッププロセス内で行われる変数変換を簡略化するのに有効な定理「Method to add variables」に加えて新たな方法を模索したい。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続いて,Vandermonde matrix 型特異点、対称式型特異点に対する学習係数 の真値を得たい.そのほかの学習モデルの学習係数についても考察したい.また,近年重要性を指摘されるようになった学習係数から得られるsingular fluctuationの研究を行い,一般的な学習モデルについて体系的に考察したい.これらの結果を実際のデータ解析に応用し,最適なモデル選択法への応用,効率のよい機械学習の構成法について考察したい.結果を広く学会等で発表させていただきたい.
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Causes of Carryover |
さらに一般化した結果を得たかったが,思うように得られず,学会等での発表回数が計画したものよりも少なかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は,関連する国内、国際会議講演、聴講のための旅費として使用させていただく予定である。
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