2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540226
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山田 修宣 立命館大学, 理工学部, 特任教授 (70066744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤家 雪朗 立命館大学, 理工学部, 教授 (00238536)
渡部 拓也 立命館大学, 理工学部, 准教授 (80458009)
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Keywords | ディラック作用素 / レゾナンス / スペクトル理論 |
Research Abstract |
今年度も研究課題であるディラック作用素のスペクトルとレゾナンスの研究を行った. 今年度は特に,ミュンヘン大学のHubert Kalf氏,京都大学に大鍛治隆司氏との共同研究で,多体 Dirac 作用素について,本質的自己共役性,本質的スペクトルが実数全体であること,固有値の非存在に関する結果をまとめることができ,ArXiv に投稿した. また,代表研究者の約20年前の結果に関して,条件をより一般的にすることができたので,立命館大学理工学研究所紀要に投稿した. 研究交流としては,春夏の数学会のほか,「夏の作用論シンポジウム」,「超局所解析と古典解析」,「姫路偏微分方程式研究集会」などに出席し,関連する研究者と研究情報の交換を行った.日本数学会から Dirac 作用素に関する論説の執筆依頼があり,連携研究者の愛媛大学の伊藤宏と準備中である.11月の研究集会「超局所解析と古典解析」では,ミュンヘン大学より Hubert Kalf 氏を招聘し,大鍛治氏との3人の共同研究が進展し,質量項のない Dirac 作用素のレゾルベントの一様評価の研究など新しい問題についての展望ができた.来年度の研究課題にさらに付け加えることができた.この研究集会は連携研究者の大鍛治隆司氏の還暦を祝う記念集会でもあった.この研究集会ではフランス,イタリアからも3人の参加があり,国際研究集会として国際交流に貢献することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Hubert Kalf氏, 大鍛治隆司氏との昨年度からの共同研究の成果が一応論文としてまとまり,インターネットで公開できたこと.自分自身の過去の論文の条件を弱くすることができたこと.
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Strategy for Future Research Activity |
多体ディラック作用素のスペクトルの絶対連続性の研究. 質量ゼロの場合のディラック作用素のゼロ固有値の研究. ディラック作用素のレゾルベントの一様評価の研究など
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Research Products
(7 results)