2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23540239
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
菊地 光嗣 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50195202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 扇丈 静岡大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50273165)
星賀 彰 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60261400)
足達 慎二 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40339685)
中島 徹 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50362182)
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Keywords | 函数方程式論 / 函数解析学 |
Research Abstract |
研究代表者の菊地は京都大学,広島大学,大阪大学,鹿児島大学などの研究集会に出席し,熊本大学教授三沢正史氏,広島大学教授川下美潮氏,大阪大学准教授山本吉孝氏,鹿児島大学教授千原浩之氏らと研究連絡を行った。また,愛媛大学で行われた日本数学会秋季総合分科会では参加していた東京理科大学教授立川篤氏,埼玉大学教授長澤壯之氏,北海道大学教授利根川吉廣氏らと研究連絡を行った。また学習院大学で開催された日本数学会春の年会では参加していた金沢大学教授小俣正朗氏,北海道大学助教エリオット・ギンダ―氏らと研究連絡を行った。分担者の足達,中島にも必要な研究連絡を行ってもらった。 今年度は粘性項のある方程式に関する研究を推進した。まず粘性項のある膜の振動方程式の有界変動函数の空間における解析に関する研究成果が Journal of calculus of variations に掲載された。次に,本件の研究目的である粘性項のある膜の振動方程式などについて有界変動函数の空間で解析に関連して,その前段階として,超一次増大度の場合に非線形の粘性項を持つ発展方程式についてソボレフ空間で解の存在を示すことに成功した。この成果は Proceedings of the conference: Functional Analysis and Applications に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本件の研究目的は以下の4点について研究することであった: 1. 有界変動函数の性質を調べるとともに有界変動函数の空間における解析手法を開発 2. 一次増大度のエネルギー汎函数を持つ放物型方程式系の構造の解明 3. 一次増大度のエネルギー汎函数を持つ双曲型方程式系の構造の解明 4. 粘性項のある膜の振動方程式などの有界変動函数の空間における構造の解明 平成25年度は関連する研究者との研究連絡を積極的に行った。しかしながら,その分,文献収集に研究費を回すことができなかった。それでも,研究目的の4について新しい知見を得ることができた。しかし,本来の研究目的である有界変動函数の空間における構造の解明とはまだギャップがあり,研究目的の1とも関係するが,新しい解析手法の開発が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は当研究計画の最終年度であり昨年度までの研究成果をまとめる段階である。しかしながら,粘性項のある膜の振動方程式などの研究に関して,特に有界変動函数の空間における幾何学的測度論を用いた解析手法の開発を推進したいと考えている。そのため,情報収集活動は今年度も継続し,まず,解析学関係を中心に図書を7冊程度購入する。また,全国の関連する研究者との研究連絡も継続し,随時研究成果を口頭発表する。場所は未定であるが,海外においても研究成果を発表し,さらに,研究成果を欧文雑誌に投稿する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品の購入数が少なかったため。 次年度使用額は小額であり,おおむね当初計画どおりに使用すれば問題ないと考える。
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