2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540303
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
佐々木 隆 信州大学, 理学部, 特任教授 (20154007)
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Keywords | 可解量子力学 / 離散量子力学 / 量子対称性 / 有理型変形 / ダルブー変換 / カソラティアン / q-直交多項式 / 量子diLog関数 |
Research Abstract |
1自由度量子力学および離散量子力学の対称性の研究を続けた.昨年度の通常の量子力学の可解性を体現するHermite, Laguerre, Jacobiの多項式のロンスキアン恒等式の離散版として,Wilson, Askey-Wilson多項式およびそれらの縮約から得られるすべての古典直交多項式についてカソラティアン恒等式を導出した.これは,擬仮想状態解(ひねったパラメタを持つ解)と,ずらしたパラメタを持つ固有関数解との双対性を表す.(小竹・佐々木) KdV方程式のN-ソリトン解は,無反射ポテンシャルで与えられ,2N個のパラメタに依る完全可解である.固有関数を使ったダルブー変換およびAbraham-Moses変換を用いても新しいタイプのソリトン解は得られないで,パラメタの変更に帰着される.その対称性を体現する2種類の恒等式を導出した.(佐々木) 可解量子系の有理型変形は多添え字直交多項式に導くが,更に一般的な非有理型変形を固有状態付加・削除の両方のAbraham-Moses変換によって導出した.(小竹・佐々木) 可解な散乱問題(Morse,soliton,Eckart,symmetric hyperbolic top, Coulonb等)の可解な有理変形の一般系を導出した.変形したポテンシャルとそれによる反射係数と透過係数の一般的公式を与えた.(Ho-Lee・佐々木) Fokker-Planck方程式系の新種の可解系を導出した.(Ho・佐々木) Chadan・小林の提唱した散乱問題におけるポテンシャルの合成法を一般化して,任意の二つのポテンシャルの合成法を提案した.これは,任意有限個のポテンシャルの合成にも使える.(Chadan・小林・佐々木)
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Research Products
(9 results)