2013 Fiscal Year Research-status Report
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23540345
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
汲田 哲郎 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (30271159)
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Keywords | プラズマ加速 / レーザー加速 / キャリブレーション |
Research Abstract |
研究目的である、検出器校正のためのプラズマ航跡場加速の実現のためには、プラズマ密度、電子ビームのバンチサイズ、電荷、エネルギーと得られるプラズマ加速の関係を見積もることが最重要課題である。 前年に引き続き、Tech-X社のシミュレーションソフトOOPICproを用いて、プラズマ中での電子の運動をParticle-In-Cell法でシミュレーションした。これは、空間を格子状に切り分けて、各格子内部のプラズマ・電子ビームによる電磁場をMaxwell方程式で計算し、各格子点に対応させる。そして、その電磁場でのビーム電子・プラズマの運動を計算して、時間をステップとして繰り返しシミュレーションを行うものである。 キャピラリー放電によるプラズマ生成実験で、電子密度10^19/cm3のプラズマが容易に生成できることが確認されたため、この密度での電子の運動シミュレーションを、パラメータを変えながら行った。 高エネルギー短パルスの電子バンチを、この密度のプラズマ中に入射した時に、電子バンチがプラズマ加速されることをシミュレーションで確認した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シミュレーションに時間がかかり、最適な条件が見つかっていないため、実験装置の製作が遅れている。特に、電子ビームのバンチサイズ、電荷、ビームエネルギーを現実的な値にした時の最適解を見つける必要がある。高エネルギー短パルスの電子バンチを加速できることは確認できたが、低エネルギー電子の加速条件を見つけることが必要となる。 Brookhaven国立研究所のAccelerator Test Facilityでの実験を予定していたが、ビームタイム取得に手間取った。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年秋をめどに、Brookhaven国立研究所のAccelerator Test Facilityで60MeV電子ビームを使用した実験を行い、シミュレーション結果を検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Brookhaven国立研究所のAccelerator Test Facilityでの実験を予定していたが、ビームタイム取得に手間取り、短期間の実験しか行うことができなかった。 助成金は、主としてBrookhaven国立研究所への旅費として使用し、Accelerator Test Facilityの電子ビームを使用して実験を行い、現在までに行ってきたコンピューターシミュレーションと結果を比較する。
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