2011 Fiscal Year Research-status Report
ウラン238と酸素18の多核子移行反応における代理反応法の検証
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23540352
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
光岡 真一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主幹 (40354881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 敏 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究主席 (60354883)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 実験核物理 / 加速器 / 放射線、X線、粒子線 |
Research Abstract |
高速系革新炉における核特性計算に必要なマイナーアクチノイドの中性子核反応データを取得する新しい手法として、研究炉からの中性子ビームを用いた従来法ではなく、加速器からの重イオンビームを用いた「代理反応法」が期待されている。本研究の目的は、この代理反応の成立性を検証する第一段階として、ウラン238と酸素18の多核子移行反応で生成される原子核が中性子照射で生成される原子核と同じ複合核を形成しているかどうかを調べることである。そこで、非情にエミッタンスのよい重イオンビーム18Oを供給できる原子力機構タンデムブースター加速器施設において核燃料物質238Uを照射し、18O+238U反応で核子移行後に有限角度に放出される粒子を、設定角度が40度まで可変の反跳核質量分離装置(質量分解能約300)を用いて分離し、シリコン半導体検出器を用いて測定する。当該年度は当初の予定通り、シリコン半導体検出器の整備とウラン標的の製作を行った。特に本実験では反跳エネルギーが低く、標的中でのエネルギーの損失と広がりによる影響を最小限にするために、非常に薄い238U標的を電着法により作成した。また、昨年度末に発生した東日本大震災により、タンデムブースター加速器施設全体が被災し、反跳生成核分離装置も角度を振る回転駆動機構ならびに高真空機構にダメージを負ったが、年度末に特別についた震災復旧費により修理を行い、おおむね順調に稼働する目処が立った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東日本大震災により加速器施設全体が被災したが、本実験で用いる反跳生成核分離装置の修理を平成23年度末に行い、おおむね順調に稼働する目処が立った。
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Strategy for Future Research Activity |
反跳生成核分離装置の修理を平成23年度末に行ったので、ビーム等を用いた最終的な調整をする必要があるが、電気代節約等により夏場は加速器の運転がないため、秋以降早急に対応する。また、通過した粒子のエネルギー損失(ΔE)の情報から通常の陽子数(電荷)の違いだけでなく、中性子数の違いまでも区別して核種を同定できるよう、厚さが非常に均一な透過型のΔE測定用シリコン半導体検出器を整備する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
粒子同定用のΔE測定用シリコン半導体検出器を整備する。
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