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2013 Fiscal Year Annual Research Report

オージェ過程の電子相関強度クロスオーバー

Research Project

Project/Area Number 23540367
Research InstitutionNagoya Institute of Technology

Principal Investigator

高橋 聡  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80212009)

Keywordsオージェ緩和 / 強相関電子系
Research Abstract

オージェ緩和過程は、多くの物質において光励起状態の緩和過程を支配する重要な物理現象である。しかし、現状では、電子相関効果が弱い(バンドギャップに比べてクーロン相互作用が弱い)極限での解釈が、その利用限界を全くかえりみることなく、比較的電子相関が強い物質においても用いられている。そこで、電子相関が強い場合にも適用可能なオージェ過程を記述する枠組みを確立し、さらにこれを用いて、オージェ過程の電子相関効果に関するクロスオーバーを研究し、異なる描像で記述されるオージェ過程を比較することにより、より一般的な視点からオージェ過程の理解を進めることが、本研究の目的である。
前年度までの研究から、強相関領域では、荷電キャリヤであるホロンとダブロンの対の二組が一組に崩壊するオージェ緩和が、支配的な荷電キャリヤの緩和過程であるのに対して、中間、弱相関領域においても荷電キャリヤの対消滅が支配的であるが、これは単純なホロン-ダブロン対のオージェ緩和過程で記述することができないことを明らかにし、オージェ緩和過程の相関強度に対するクロスオーバーを見ることに成功した。今年度は、クーロン相互作用強度を細かく変えながら、中間および弱相関領域において、1次元電子系の標準的モデル(PPPモデル)を用いて、光励起した場合の時間依存シュレディンガー方程式を大規模数値計算によって厳密に解き、荷電キャリヤ数の時間変化を計算した。その結果、ホロン-ダブロン対のオージェ緩和過程で記述することができなくなり始める強相関-中間相関クロスオーバー領域において、荷電キャリヤの緩和が著しく速くなり、電荷揺らぎがホロン-ダブロン対のオージェ緩和を早めることがわかった。またこの結果から、実験において見いだされている荷電キャリヤの超高速緩和が説明できることがわかった。この結果を論文として投稿中である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] オージェ緩和過程のクーロン強度クロスオーバーII2014

    • Author(s)
      波多野尚、五味広喜、高橋聡
    • Organizer
      日本物理学会
    • Place of Presentation
      東海大学湘南キャンパス
    • Year and Date
      20140327-20140330

URL: 

Published: 2015-05-28  

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